2016年10月号
先日、東京では都心部を含む都内11区で大規模な停電が発生しました。停電の原因でテロ攻撃を連想した方も多かったようですが、実際は地中の高圧送電線ケーブル火災によるものでした。今回はテロ攻撃が原因ではありませんでしたが、電力会社をはじめとしたエネルギー業界は、サイバーテロ集団が好んで狙う標的として知られています。アメリカやイスラエルでは、ランサムウェア攻撃を受けた電力会社が停電事故を起こした例も確認されています。
今やマルウェアの主役となった感のある「ランサムウェア」ですが、シマンテック社の公式ブログにはランサムウェアの攻撃手法の方向転換が見られるとの記事がありました。従来の主流は、悪質なマクロを含むWord文書から、悪質なJavaScriptと変化してきましたが、最近は、悪質なWindowsスクリプトファイル(WSF)をともなったものに移行していると報告しています。
WSFを利用した攻撃もしばらくすると別の形式に変化していくでしょう。私達はマルウェア、スパイウェアなどの脅威が常に変化していることを認識しておかなければなりません。
今回、私の職場では幸いにして停電は発生しませんでした。運悪く停電に遭われた方の中には、UPS(冗長化電源)とデータバックアップの重要性を再認識された方も多いのではないかと思います。データのバックアップはランサムウェアからデータを守る手段としても有効なものです。みなさんも今回の停電を機会にデータの保護手段を見直してはいかがでしょうか。
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