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何をどう管理するの?
今さら聞けないIT資産管理のABC

お役立ち

TCO削減やセキュリティ強化を図るには、企業内のPCやサーバー、ソフトウェアといったIT資産を正確に把握し、管理する「IT資産管理」が非常に重要です。この管理を、Excelの台帳などを使った手作業で行っている企業も未だに多く見受けられます。

今回は、IT資産管理が良く分からない方や管理ツール導入を考えている総務や情報システム担当の皆様に、IT資産管理の基礎的な内容や導入の目的・効果、管理ツールの必要性などを簡単にご説明します。

重要性を増すIT資産管理とは?

企業は、不動産や設備・機械といった固定資産を台帳で管理し、資産運用や設備の買い替え時期を見越した予算化などを行っています。IT資産管理は、この固定資産管理と同じです。企業のIT資産の状況を“見える化”し、その情報を活用して、TCO削減やセキュリティ強化、ソフトウェアライセンス管理によるコンプライアンス強化などを行います。

では、どんなIT資産を管理すればよいのでしょう?また、管理が不十分だと、どのような問題が起こるのでしょう?

まず、何を管理すべきか?未管理が招く被害は?

まずやるべきことは、PCやサーバーなどのハードウェアとインストールされている多数のソフトウェアを対象とした管理です。社内にPCやサーバーが何台あるのか?どこに設置されているか?それぞれのCPUやメモリ構成は?インストールされているOSやアプリケーションの種類やバージョンは?購入したソフトウェアの種類と数、利用状況は?といったことの調査からはじめましょう。もし、これらが把握できていなければ、下記のような問題が発生します。

●コストの無駄
在庫があることを知らずに新入社員用にPCとソフトウェアを購入し、無駄なコストが発生。

●ウイルス感染
管理外のOSやアプリケーションに最新のセキュリティパッチが適用できず、ウイルスに感染。

●情報漏えい
古いバージョンのままのブラウザやOfficeソフトの脆弱性を突かれ、ウイルスに大量の情報を盗み出された。

●多額の損害賠償請求
社員がソフトウェアを不正にコピーして使用していたことが発覚し、メーカーから多額の損害賠償を請求される事態に。

IT資産を管理していない、あるいは調査した情報が古いままで現状に合っていなければ、コスト、セキュリティ、経営面で大きな問題が発生するリスクがあります。

手作業のIT資産管理は、すぐに限界を超えます

PCの台数が少ない企業なら、PCやソフトウェアなどの情報をユーザーの自己申告で管理できます。また、管理担当者が社内を回り、1台1台を調べる方法もあるでしょう。しかし、調査に不備や漏れがあれば、IT資産を管理できていない状態と同じで、前段のようなリスクが、依然、残ることになります。

1台のPCには複数のソフトウェアがインストールされており、PCが数台増加されただけで、手作業による管理の限界を“あっという間に”超えてしまいます。

人手によるIT資産情報の収集を、自動で行い、画面上で管理できるのがIT資産管理ツールです。IT資産がまだ少ない段階でこのツールを導入すれば、移行作業の負荷は軽くなり、企業規模が拡大し、IT資産が増えた場合もツールで容易に対応できます。

ツール選びには事業の成長やIT活用を考慮

無料のIT資産管理ソフトもありますが、サポートがないものが大半です。万が一、障害が発生した場合は自社で対応するしかなく、最悪の場合、IT資産の情報が使えなくなる恐れもあります。その点、有償のツールにはサポートが付いており、安心して利用できます。

IT資産管理ツールは、自社で管理サーバーを用意し、自社運用するオンプレミス版とクラウド版のIT資産管理サービスがあります。クラウド版はIT資産の情報をクラウド上のサーバーが収集し、企業内の管理PCで一括管理できます。セキュリティポリシー上、社外にIT資産の情報を出したくない企業はオンプレミス版。簡単・低コストで導入、運用したい企業には、クラウド版が最適です。

なお、クラウド版には、社内PC/スマートフォン/タブレット端末を統合的に管理できるものや、インターネットを介して、支店や支社のIT資産を管理できるサービスも出てきています。IT資産管理ツール選びは、今後の事業計画やスマホやタブレットの業務利用なども考慮して、進めることをお薦めします。