課題
テレワーク環境の本格導入をきっかけに、IT資産管理ツールの導入を検討
広告デザイン制作を展開するA社は、約500名の従業員を抱える企業だ。業績の拡大に伴い、不足する人材の確保だけでなく、さらなる優秀な人材の獲得を実現するためには、従業員の多様な働き方への対応、いわゆる「働き方改革」が必要であるという経営トップの考えのもと、在宅勤務にも対応できるテレワーク環境の構築が急務であった。
テレワーク環境整備の一貫で俎上にあげられたのが、IT資産管理だった。A社では広告デザイン制作という業種であるため、デザイン関連のソフトウェアやそれらのソフトウェアを使うためのPCやサーバーといったハードウェアなどのIT資産を多数保有している。従来これらIT資産の管理には、エクセルでの台帳管理で対応していたが、会社の成長に伴い従業員も増え、それに比例してPCも増えた結果、エクセルでの台帳管理では限界だった。
また、管理者の目が届きにくいテレワークにおいて、情報漏洩などのインシデントを抑止・監視するためにもPC操作ログの取得やUSBメモリーなどの外部記憶メディアの使用制限などの内部不正リスク対策を強化する必要があると考えたA社では、資産管理の効率化とセキュリティ強化を目的にIT資産管理ツールの導入を検討することになった。
オンプレミス型IT資産管理ツールでは新たな追加投資が必要
当初はオンプレミス型のIT資産管理ツールを中心に検討していたが、管理対象のPCが社内ネットワークに接続することが前提となるため、インターネット接続が中心となるテレワークのPCはリアルタイムに管理できないことがわかった。テレワークPCもリアルタイムに管理したい場合は、新たにDMZ上に管理サーバーを構築する必要があるが、ひとり情シス状態のA社では、導入後のサーバー運用工数を考えると、運用人員体制も見直す必要もある。
【オンプレミス型のIT資産管理ツールでは、インターネット経由でPC端末の情報を取得するためDMZ上に中継用サーバーが必要となる】
そのため、当初検討していたオンプレミス型のIT資産管理ツールでは予算やシステム管理・運用工数の面からも再検討が必要との判断を下し、次の要件を満たしたIT資産管理ツールを再検討することにした。
課題のポイント
社内ネットワークに繋がっていない状況であっても、PC端末のインベントリ情報を収集・確認ができること
各端末のウイルス定義ファイルやJava、Adobeなどのアプリケーションパッチが最新であるかなど、セキュリティ対策状況が把握できること
PCが社外にある時にも、操作ログの取得や外部記憶メディアを制御することにより、情報漏洩対策ができること。
会社のオフィスと異なり、上司や同僚が周りにいない状況下において、従業員の業務取り組み状況が把握できること。
初期コスト、運用コストを抑えたIT資産管理ツールの導入ができること
「これらの個々の要件を満たすIT資産管理ツールは、数多く存在しておりますが、全ての要件を満たし、かつ、初期費用や運用負担を抑えることができるツールは、なかなか見つかりませんでした。」と情報セキュリティ担当者は当時を振り返る。
サーバー設置が不要のクラウド型IT資産管理ツールを採用
求める導入要件を満たすIT資産管理ツールを見つけるため、セキュリティ関連の展示会に足を運び、そこでサイバネットが提供する「IT資産管理の窓口」を知った。IT資産管理の窓口は、複数のIT資産管理ツールの中から、中立的な立場でお客様の課題解決に最適なツールを比較・検討のうえ、導入から運用までワンストップで提供するサービスである。
展示会場でIT資産管理ツールに求める要件をサイバネットの営業担当者に伝え、後日、サイバネットから提案を受けた。複数製品の中から比較提案を受けたが、最も目を引いたのがクラウド型IT資産管理「PC&モバイル管理サービス」であった。クラウド型のIT資産管理ツールを導入することにより、現在抱えている課題を全て、かつ手軽に解決できることがわかった。
「クラウド型のIT資産管理ツールは、できることが限られるのでないか、という固定概念を持っていたが、当社が求める要件を全て満たし、導入支援もしっかりと行っていただける、ということで、PC&モバイル管理サービスの採用は、トントン拍子に決まりましたね。管理サーバー設置も不要で、ひとり情シス状態である私の負担も軽減できました。」と情報セキュリティ担当者は当時を振り返り、笑顔で答えてくれた。
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