CAEが生み出す価値
CAEを使ったシミュレーションによって、さまざまな発見をすることが可能となります。
「シミュレーションにより、実験しなくても分かった。」
「シミュレーションしたからこそ分かった。」
「シミュレーションにより。思いもしないことが分かった。」
という価値のあるシミュレーションが重要です。
ここではメダカの動きを例として、発見までの過程をご紹介します。
なぜメダカは急激に方向転換できるのか?
実際の動き

図1
まずは実際の動きを見てみましょう。
何故、このような動きが可能になるのか、CAEを使ったシミュレーションを行ってみます。(図1)
メダカの動き動画(YouTube)
形と質量バランスによる実現

図2
メダカの動きを、力学モデルに置き換えて考えてみました。
形状と質量のバランスに、秘密が隠されているようです(図2)。
シミュレーションで方向転換のメカニズムが解決できた!

図3
体の大きさが均一なモデルを作成して、シミュレーションしました。この場合、方向転換は出来ませんでした(図3)。
シミュレーション動画(YouTube)

図4
頭の大きさが大きなモデルを作成して、シミュレーションしました。この場合、方向転換は出来ましたが、回りすぎてしまいました(図4)。
シミュレーション動画(YouTube)

図5
体の大きさが実測値のモデルを作成して、シミュレーションしました。この場合、正しく方向転換出来ました(図5)。
シミュレーション動画(YouTube)
資料提供:東京工業大学 矢部 孝 教授
参考文献:K.Takizawa, T.Yabe, M.Chino, T.Kawai, K.Wataji, H.Hoshino, T.Watanabe
"Simulation and Experiment on Swimming Fish and Skimmer by CIP Method"
,Computers & Structures 83, 397-408(2005)
矢部研究室のURL:http://www.mech.titech.ac.jp/~ryuutai/yabejp.html