製品
Ansys Maxwell®
2次元/3次元電磁界解析ソフトウェア
製品概要
Ansys Maxwellは、トランス、チップインダクタ、ホールセンサ、アクチュエータ、モータなどさまざまなエレクトロメカニカル製品開発のための汎用有限要素法電磁界解析ツールです。電界強度や磁束密度などの場の振る舞いを視覚的に表現できるだけでなく、吸引力や損失、インダクタンス等の各種パラメータ計算により、実測値との比較評価も可能です。
適用分野・アプリケーション
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特長
解析目的に合わせた6つの解析ソルバー
Ansys Maxwellでは目的に合わせた6つの解析ソルバーを用意しています。これにより設計解析対象に必要な特性を効率的に取得することができます。また、解析スキルに依存することなく精度の良い解が得られる「Automatic Adaptive Mesh」や、 独自の「修正Steinmetz法を用いたコアロス計算」などにより、設計者の方でも抵抗なくお使いいただけることが大きな特長です。
Adaptive Auto Mesh(アダプティブ・オート・メッシュ)
アダプティブオートメッシュは、磁場/電位分布の変化から必要箇所にメッシュを細かくしていく機能で、ユーザーのスキルに依存せず完全自動でメッシュの最適化を実行します。
ユーザーはアダプティブの精度を設定することで解析精度を調整することもでき、解析コストを抑えた解析(概略モデル)を行うことも可能です。
ベクトルヒステリシス計算
Ansys Maxwellではマイナーループを含むヒステリシス特性を考慮した解析が可能です。また、コアロス計算の際、このカーブよりヒステリシス損を算出することができます。
Workbench Mechanical との連携(連成解析)
Ansys MaxwellはAnsys Workbench上で利用でき、Ansys Mechanicalの伝熱解析や構造解析との連成が可能です。また、Ansys IcepakやAnsys FLUENT、音響解析(WAONやAnsys ACT)とも連成解析ができるため、熱流体解析や音響にまで拡張することが可能です。
Ansys MaxwellとAnsys Mechanicalで利用されるメッシュ形状は、それぞれ個別のメッシュを利用し、各々の条件に合ったメッシュを生成することができます。
機能
解析エンジン(Solver)
- 2次元解析(XY平面解析、軸対称平面解析)、3次元解析
- 磁場解析:静磁場、交流磁場(周波数応答)、過渡磁場
- 電場解析:静電場、直流伝導場、交流伝導場(2D)、過渡電場(3D)
各種機能
- 様々な 3D CAD インターフェース
- インポート CAD データの不具合を自動修復するモデルヒーリング機能
- 各種境界条件:対称境界、周期境界、絶縁境界、インピーダンス境界等
- 各種非線形材料(異方性、磁石、積層材料等との併用設定可)
- コアロス(鉄損)計算、ベクトルヒステリシス計算
- 永久磁石の着磁解析、減磁解析
- モーション解析、運動方程式に基づく可変応答解析
- 付属回路エディタとの直接過渡連成解析
- 回路シミュレータとのシステムモデル連成解析(Ansys Simplorer)
- 構造解析、熱流体解析との連成解析(Ansys Mechanical、 Ansys CFD、Ansys Icepak)
- 高周波電磁界解析へバイアス磁場、近傍磁場源として連成解析(Ansys HFSS)
- モータ、トランス・インダクタ設計支援ツールAnsys RMxprt/Ansys PExprt を標準機能化
- マルチドメイン回路・システムシミュレータ Ansys Simplorer を標準機能化
出力結果
- 電磁場、エネルギー分布(スカラー場、ベクトル場)
- 磁場、電場、電流密度、損失、エネルギー等
スカラー/ベクトル演算によって算出可能な任意の物理量 - 設計パラメータ
- 電磁力、トルク、抵抗、インダクタンス、キャパシタンス - グラフ、表形式での数値出力、テキストファイル出力