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SpaceTOPTIMとは

SpaceTOPTIMは、熱流体力学を対象としたトポロジー最適化システムです。

近年、3Dプリント技術の普及によりこれまで不可能だった複雑で多様な製品の生産が可能になりました。そこで、形状設計において形状変更の自由度が最も大きいトポロジー最適化が注目されています。
トポロジー最適化とは、人の思考の偏りや形状の制約に縛られずに製品の性能を向上させた形状を得る技術です。寸法最適化や形状最適化のようにベース形状を変形させて最適構造を得るこれら手法と異なり、トポロジー最適化は、物理的な見地から変形や流れなどの状態場を評価し、予め設けた設計空間内に材料を分布させ、最適な形状を創成します。しかしながら構造力学を対象としたトポロジー最適化が広がりを見せる一方で、熱流動を対象としたトポロジー最適化ソフトウェアは歴史も浅く今なお発展しながら広まっています。

SpaceTOPTIMは、このトポロジー最適化技術を熱流体力学に適用した最適化ソフトウェアです。例えば、流れやすさを最大化し、かつ出口流量が均一になるような分岐・合流のダクトや冷却性能を向上させたヒートシンクの形状を設計したい場合に、その形状を効率よく得ることができます。従来では考えもしなかったデザインが生まれたり、限界と思われていた性能をさらに向上できる可能性があり、製品の省エネや高効率化を強力に支援します。

ヒートシンクの流路の最適化事例

圧力損失の制約値を変更して温度を最小化する流路形状を複数求めて比較したものです。

特長

新しい気づき、発想を具現化

トポロジー最適化では、形状変更の自由度が飛躍的に向上するため、これまで思いもよらなかった全く新しい形状が生まれます。そのため、形状の制約に縛られることなく、製品の性能を追求できるようになります。

流量の均一化と流れやすさを最大化させるダクトの形状を、トポロジー最適化を利用して形成している過程。求めた流路形状が無駄なく変化している。

無駄なく最適構造を取得可能

寸法最適化や形状最適化のように、ベースとなる形状を変形させる手法と異なり、専用の最適化アルゴリズムを用いて流路の分岐/合流も考慮して効率良く最適構造を求めることができます。
そのため、設計者の経験や勘に頼ったり試行錯誤を繰り返したりする必要がないので、設計の修正回数を大幅に削減し、開発期間の短縮の削減を実現できます。
また、得られた最適構造は、STL形式で出力可能です。

シンプルかつ簡単な条件設定

寸法最適化のような設計変数の設定は不要です。
設計空間に対して、

・ 一般的な解析条件(境界条件、物性など)
・ 目的関数(「圧力損失最小」などの最適化条件)
・ 制約条件(体積制約など)

を設定するだけで、簡単に最適化を実行できます。
また、ジオメトリインポートから結果出力まで可能なオールインワンタイプのソフトウェアで、ユーザーは、統一された環境で簡単に操作を習得可能です。

機能

ジオメトリインポート ・STEP、IGES、STLに対応
メッシャー ・ヘキサベース/サイズ設定/レイヤーメッシュ対応
対応可能な物理 ・定常/層流/乱流(流体問題のみ)
最適化 流体のみ

・目的関数:圧力損失最小化
・制約条件:体積制約

熱流体 ・目的関数:温度,温度分布平均化
・制約条件:体積制約,圧力損失
解析条件設定 ・物性モデル
・境界条件(流入/流出/壁/ダミー壁/対称)
・ソルバー設定
・最適化設定
結果表示 ・最適構造/コンター/流速ベクトル/流線/等値面/断面
その他 ・最適構造のSTL出力
・STL出力時のスムージング機能

利用環境

弊社のサイバネットCAEクラウド上でご利用いただけます。

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