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製品

MBD/MBSE/デジタルツイン

Ansys Twin Builder

システムレベルシミュレーション/デジタルツイン

製品概要

完全なシステムモデリングを実現する機能を備えています。
一般的なマルチドメインシミュレーション環境に加え、Ansys Twin BuilderはHigh-Fidelity(高忠実度)モデルとして、Ansysの3D・Multi-Physicsシミュレーションのモデル低次元化(ROM)、SPICEやVHDL-AMSで記述された詳細な電子・電気回路モデル、Ansys SCADEや Simulink(MathWorks社)の詳細な制御モデルと連携が可能です。つまり全てのドメインでモデル忠実度を選択し、活用することが可能なMuliti-Fidelityモデリング環境です。Twin Builderで構築した完全なシステムモデルは仮想レプリカとして、IOTと連携しシミュレーションベースのデジタルツインを構築することができます。

特長

  • 3D・Multiphysicsシミュレーションを取り込む強力なモデル低次元化(ROM)機能
  • Modelica、VHDL-AMS、SPICEなど完全なシステムモデリングを可能にする多彩なモデリング言語対応
  • IOTを連携したシミュレーションベースのデジタルツイン

例えば3Dの熱流体解析を1D化し、回路シミュレーションと連携することで、計算時間を1000倍以上の高速化し、且つ回路シミュレーションで得た電力損失を考慮することで計算精度も向上させることが可能です。

機能

因果・非因果モデリング

Ansys Twin Builderは、物理モデルを構築することを得意とする非因果モデルと主に制御モデルを構築することを得意とする因果モデルの両方を活用することが可能です。
物理モデルを構築する場合、因果モデリングの手法を活用するには作用/反作用などの演算フローを考える必要がありますが、非因果モデルを活用すれば直感的にモデル構築を行うことが可能です。

例)1自由度振動系のモデリング

例)1自由度振動系のモデリング

●非因果モデルの例

非因果モデルの例

●因果モデル(ブロック線図)の例

因果モデル(ブロック線図)の例

世界をリードするモデル低次元化(ROM) 機能

ROMとは、FEM(有限要素法)や CFD(数値流体解析)などの3Dシミュレーションのモデルの計算量を減らす(システム化する)手法です。
複雑なモデルに必要な解析時間または記憶容量を削減するために、本質的な動作と支配的な効果を保持したまま、High-Fidelity(高忠実度)モデルを単純化することができます。

Twin Builderは、2種類のROM機能(Static ROMとDynamic ROM)を提供。これらのROMは、AnsysだけでなくAnsys以外のCAEや計測データからもROMを生成可能です。Static ROMは入力値や形状値をパラメータとして3Dで可視化が可能です。Dynamic ROMはROMモデルの結果を3Dの時系列で可視化することが可能です。

モデル低次元化の基礎へ

Multi-language/完全なシステムをモデル化するための記述言語

Modelica(物理)、VHDL-AMS(ミックスドシグナル)、SPICE(アナログ回路)、C/C++(制御)といったシステムを構成する為に必要なすべての記述言語に対応しております。
さらに、実験データからのモデリングや、Ansys MultiphysicsのROM化(モデル低次元化)やFMU(ファンクション・モックアップ・ユニット)による他ツールとの連携やコ・シミュレーションを実現できる、多彩なモデリング環境です。
世界標準の記述言語を使うことで、多数の組織をまたがるMBDを実現するためのモデル流通を可能にします。

サードパーティツールの統合

ファンクショナルモックアップインターフェース(FMI)標準規格への優れたサポートを提供し、様々なソースからのモデルを完全なシステム記述に取り込むことを可能にします。FMIモデルのエクスポートと協調シミュレーションに新たに正式に対応するGT-SUITE、CarSim、Amesim、Dymolaを含む、100以上のツールを使用して、Twin Builderの高性能ソルバーとAnsys 3D物理解析とのリンクを活用し、フルシステムモデルを組み立てることができます。追加のインターフェースでは、C/C++コードおよび MathWorks Simulinkモデルの直接統合が可能です。また、Twin Buildモデルは、FMIに適合する環境で使用するためにエクスポートすることができます。

アプリケーションに特化した豊富で広範なコンポーネントライブラリ

複数の物理領域や忠実度レベルからモデルを選択し、適切な詳細レベルで希望するシステムダイナミクスを描写できます。油圧、空圧、液冷、熱交換器、熱電用ライブラリなど、Modelon ABが提供するModelica Standard LibraryおよびModelicaライブラリに対応しています。

  • アナログおよびパワーエレクトロニクス
  • 制御ブロックとセンサー
  • 機械コンポーネント
  • 油圧コンポーネント
  • デジタルおよび論理ブロック
  • 航空宇宙電気ネットワーク用アプリケーションに特化したライブラリ

デジタルツインの構築

シミュレーションベースのデジタルツインは、製品の動作性を再現して、エンジニアリングの新しいレベルの理解を深めることができます。
デジタルツインを実現するには、現実世界で起こり得る詳細な物理現象を高い精度でシミュレーションし、仮想レプリカを構築する必要があります。
TwinBuilderを活用すれば、完全なシステムモデルとして詳細な仮想レプリカを構築することが可能です。そしてIOTプラットフォームと接続が可能で、制御信号を送ったり、実物の製品からの信号も受け取ることができます。
IoTプラットフォームを通じて取得した物理アセットの状態をシミュレーションモデルに反映させる デジタルツインを構築できるので、たとえ物理アセット上では検出が困難な現象であっても、 ROMの高速シミュレーション結果をリアルタイム仮想センサ出力(バーチャルセンサ)として取得し、可視化・活用が可能になります。 このように、物理計算に裏打ちされた高度なシミュレーションベースのデジタルツインにより、 生産ラインの効率化や予防保守、さらには製品のサービス向上などに活用することができます。

デジタルツイン/バーチャルセンサユーザ事例

デジタルツイン/バーチャルセンサユーザ事例

バーチャルセンサを利用した、射出成形の良否判定予測精度向上の取り組みのご紹介
株式会社MAZIN様

近年、製造業の製造過程において、IoT/AIの活用による効率化が注目を集めています。良否判定などの予測精度向上には、対象の状態把握が重要ですが、実センサは位置や設置数など制約があるため、 バーチャルセンサを活用した手法が期待されています。本講演では、樹脂流動解析(PlanetsX)結果をモデル低次元化(ROM)技術を利用して、バーチャルセンサを構築し、射出成形の良否判定予測モデル精度の向上に対する取り組みを紹介いたします。

pdf資料はこちら

測定困難な場所である工具刃先温度のデジタルツインによる推定

工作機械のデジタルツイン適用にむけた取り組み
-工具先端温度の推定-
石川県工業試験場様

石川県工業試験場様と当社が取り組みました工作機械のデジタルツインに関する事例をご紹介いたします。切削加工における工具刃先の温度状態をリアルタイムに推定することで摩耗状態や切削状態を予測し、刃先の寿命や最適制御へ応用することで現場の生産性向上に貢献いたします。
こちら事例ではお客様に継続利用いただき、デジタルツインによる予測性能が向上した結果を記載いただいております。

本事例は日本経済新聞に取り上げられました。

事例・日本経済新聞に関する詳細についてはこちらより

工具先端温度の推定の拡張例
工具の全体の3D温度分布の時系列変化可視化
- モデル低次元化(ROM)を用いた3D分布の時系列変化の可視化 -
サイバネットシステム株式会社

石川県工業試験場様の事例を拡張し、工具の全体の3D温度分布の時系列変化可視化を行った事例を紹介します。

pdf資料はこちら

スモールデジタルツインを使った金型温度の均一化事例のご紹介

センシングデータを積極的に活用し、製造設備を最適に制御することでマスカスタマイゼーション(少量多品種生産)を目指す取組みが盛んとなっています。一方、センサは適切な位置に配置できない、コストの面で数多く配置できないなどの課題が存在します。モデル低次元化(ROM)技術を活用すると3D CAEモデルから実機(設備)とリアルタイムに同期させたバーチャルセンサを実装することができ、アドバンストな情報収集が可能です。得られたデータ(実測/仮想)で設備の状態を制御することで、安定した品質で生産できる環境を構築することが可能になります。本資料では、製造現場が導入しやすいスタートアップのための具体的な方法をご紹介します。



解析講座のモデル低次元化のカテゴリに技術資料を紹介しています。

解析分野別のMBD・MBSE・デジタルツインカテゴリにオンデマンド動画を紹介しています。本ウェブセミナーのテキストや演習問題は以下よりダウンロードしていただくことも可能です。

セミナー名称 概要 ダウンロード
Ansys Twin Builder Basicセミナー
~制御シミュレーション編~
システムシミュレーションやMBDで必要となる制御モデルの構築方法についての知識・用語をご紹介します。 【演習問題1】MCKモデルのPID制御.pdf
【演習問題2】DCモーターのPID制御.pdf
※データ一式提供
Ansys Twin Builder Basicセミナー
~電気・電子/パワーエレクトロニクスシミュレーション編~
パワーエレクトロニクスや電源回路設計で必要となる電気電子シミュレーションのモデル構築方法についての知識・用語をご紹介します。 【演習問題1】チョッパ回路.pdf
【演習問題2】整流回路.pdf
【演習問題3】3相PWMインバータ回路.pdf
データ一式提供
Ansys Twin Builder advancedセミナー
~電気-熱連成IGBT活用編~
パワーエレクトロニクスや電源回路設計で必要となる半導体デバイスのモデル構築方法についてTwin Builderが持つ機能をご紹介します。 【演習問題】三相インバータモデル.pdf
※データ一式提供
Ansys Twin Builder Advancedセミナー
~伝導ノイズを考慮したパワーエレクトロ二クス製品の開発~
身近なスイッチング電源回路を例に、伝導ノイズを回路現象として捉えてノイズの発生源とその伝搬経路をモデル化する回路解析と3次元電磁界解析を連成した方法をご紹介します。 講演資料&データ一式
Ansys Twin Builder advancedセミナー
~ Dynamic ROM活用編(Fluentモデルの低次元化) ~
動的な問題に対して適用可能なDynamic ROM Builderについてご紹介します。物理量の空間分布を保ったままROM化する機能を中心に取り上げます。 講演資料&データ一式
Ansys Twin Builder advancedセミナー
~ Simulinkとの連携編~
制御系設計の分野で利用されるMATLAB/Simulinkとパワーエレクトロニクス分野で利用されるAnsys Twin Builderとの連携シミュレーションの方法を習得していただける内容となっております。 講演資料&データ一式
MBDはじめの第一歩!システムシミュレーションセミナー
~熱回路網法やモデル低次元化(ROM)機能の例題付き~
MBDのご紹介。Twin Builder の基本操作、熱回路の等価回路例題、伝熱解析のROM例題、流体解析のROM例題、構造解析のROM例題。 【例題1】Twin_Builder_Basic.pdf
【例題2】熱回路の等価回路.pdf
【例題3】DynamicROM.pdf
【例題4】StaticROM.pdf
【例題5】StateSpaceMatrix.pdf
データ一式
MBDはじめの第一歩!システムシミュレーションセミナー
例題② 熱回路の等価回路例題
熱回路網法の概要・活用方法の解説及び演習問題を活用したご説明。ファンの冷却を1Dでモデル化し、流量と温度を求めます。1Dのモデリングを体験頂けます。 【例題2】熱回路の等価回路.pdf
データ一式
MBDはじめの第一歩!システムシミュレーションセミナー
例題① 回路モデルの基本的な作成手順(※)
Twin Builderの基本操作。一般的な1Dツールの画面構成や操作を体験する観点でもご参考にしていただけます。 【例題1】Twin_Builder_Basic.pdf
データ一式
熱回路網とROM技術を用いた熱解析セミナー 熱設計における熱回路網の基本的な考え方や、AnsysのROM技術を組み合わせた活用方法をご紹介します。 【配布可】熱回路網とROM技術を用いた熱解析セミナー.pdf
※Webinar講演資料のみ

Ansoftスピリッツ社では、半導体パッケージの熱測定システム販売&過渡熱抵抗測定のサービスを提供しています。

半導体パッケージの熱測定システムツールのAnsoft PITZAは、Simence/T3Ster等から取得される 半導体パッケージ内部の過渡熱測定データから独自のAI技術を使って精度の高い構造関数を抽出することができます。
この高精度な構造関数から1DCAE/システムシミュレーションの過渡熱モデルを自動で作成いたします。
またIcepakなどの3D CAEのモデルについても自動生成する機能も備えています。
これらの機能がお客様のパワーデバイス設計における上流から下流における熱設計を幅広くサポートいたします。

Ansoft PITZAから出力が可能なシステムシミュレーション用モデル:Ansys Twin Builder,OpenModelica,LT-SPICE等
Ansoft PITZAから出力が可能な3D CAE用モデル:Ansys Icepak

Ansys、ならびにANSYS, Inc. のすべてのブランド名、製品名、サービス名、機能名、ロゴ、標語は、米国およびその他の国におけるANSYS, Inc. またはその子会社の商標または登録商標です。その他すべてのブランド名、製品名、サービス名、機能名、または商標は、それぞれの所有者に帰属します。本ウェブサイトに記載されているシステム名、製品名等には、必ずしも商標表示((R)、TM)を付記していません。 CFX is a trademark of Sony Corporation in Japan. ICEM CFD is a trademark used by Ansys under license. LS-DYNA is a registered trademark of Livermore Software Technology Corporation. nCode is a trademark of HBM nCode.