ANSYS 14.5リリース情報 熱流体解析
ANSYS 14.5リリース情報に戻るTGridがANSYS Fluentに統合
ANSYS Fluent用のハイエンドメッシャーTGridが、FluentのGUIに統合されました。ジオメトリの読み込みから、メッシング、流体解析実行をシームレスに実施可能です。
TGridの特徴
- ANSYS Fluentとのシームレスな連携が可能
- 大規模モデルに対して高速なメッシャーを搭載
- 自動メッシング機能によりテトラ、プリズム、カットセル(ヘキサ含む)を作成可能
- STLをベースとしたメッシング
- ラッピング機能を搭載
- 各種メッシュ修正機能
形状最適化機能 (ANSYS Fluent)
R14.0から導入された形状最適化機能が、さらに拡張されました。
Mesh Morpher/Optimization機能- DesignXplorerの最適化手法の組み合わせが可能
- GUIの刷新
- コントロール領域作成機能の改善
- 目的関数の拡張
- 周期対象条件への拡張
- ポスト処理機能の拡張
ANSYS Workbench環境におけるFluent収束モニターの表示機能
ANSYS Workbench環境
バッチ処理時においても、FluentのGUIを起動することなく、収束モニターを表示できるようになりました。
各種物理モデルの拡張
拡張される物理モデルの例 (ANSYS Fluent)- 自由界面モデルの拡張(波形の伝播/重ね合わせ)
- VOFモデルにおける圧縮性液体の考慮
- 圧力ベースソルバーへの無反射境界条件の拡張
- Eulerian Wall Filmモデルの拡張(伝熱計算考慮)

孤立波の伝播

走行時の航空機翼: 翼から落ちる水滴の流れを流線で表示しています。
回転機器機能の拡張(ANSYS CFX)
ANSYS CFX
タービンブレードの空力弾性減衰を評価するための簡易分析機能が追加されました。
モーダル解析とTBR(Transient Blade Row)モデルを連携させることで、高コストな流体構造連成解析を行わなくても、ブレードのフラタリングの可能性を検証できます。
連成解析機能の拡張
- ANSYS FluentとANSYS Maxwellとの間で双方向連成解析が可能になりました。温度依存性のある電気抵抗率を考慮した電磁場解析と、周辺領域の温度/流れ場を計算する熱流体解析とを組み合わせた解析が可能になります。
- R14.0から連成解析用に追加されたSystem Couplingの機能を使って、熱的な片方向連成解析が可能です。ANSYS Workbenchの伝熱解析、CFX/Fluent (CFD-Post経由)、サードパーティソルバー、Excelデータ(実験値等)で得られた、熱流束、壁温度、熱伝達係数などの情報を、ANSYS Workbenchの伝熱解析やFluentに転送することが可能です。
- System Couplingを用いた双方向連成解析の計算安定化オプションが追加されました。
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