製品
Ansys Sound
音響分析ソリューション
製品概要
EVの普及に伴い、自動車における騒音問題は様相が変わってきました。
それまでの主たる騒音源といえばエンジンでしたが、内燃機関のないEVではエンジン音がなくなった代わりにモーター音や各種コンポーネントの稼働音などが顕在化してきています。環境規制や車室内の快適性の追求のために自動車メーカーにとっては静音化が大きな課題となり、各パーツメーカーにも高いレベルでの騒音対策が求められはじめています。
Ansys VRXPERIENCE SOUNDは、CAEデータとNVH測定結果を分析し、人間の認知可能なデータとして、実際の音として出力をすることが可能です。
これにより実機テストを大幅に削減し、騒音対策にかかる時間と費用を大幅にカットすることが可能です。
特長
- 人間が認知できる形-「音」で分析結果を出力
- 騒音問題に関するコミュニケーションの円滑化
- ボトルネックとなる音問題の検出
機能
- 振動音響測定の分析
- 自動分離-ノイズ、トランジェント、トーンの検出・抽出
- 次数分析/PWM(Pulse Width Modulation)分析
- 音響心理学に基づいた指標計算
- CAEの解析結果を実際の音で聴く(Ansys以外のソフトウェアでも可能)
事例
音の分離(飛行機の音)
飛行機の騒音の分析例をご紹介します。
①実際の飛行機の騒音を確認できます。(以下①で音を聴けます)
②3500Hz付近から始まる桃色のラインが一本あります。この音はBPF(Blade-Passing Frequency:回転しているファン翼の枚数に起因するもの)です。(以下②で音を聴けます)
③上下の赤いラインはBSN(Buzz Saw Noise:回転するファンに起因するもの)です。(以下③で音を聴けます)
④これら騒音を差し引いた残りの音を確認できます。(以下④で音を聴けます)
それぞれの画像をクリックすると音声再生ができます。
※Internet Explorer以外のブラウザでご視聴ください。
モータ放射音解析
①電磁場解析にて、後続の振動解析のため、過渡解析でロータを回した際に、ステータ部のティースにかかる電磁力を求めます。
②構造解析にて、①で求めた力をティース部にインポートします。周波数応答解析を実施し、構造のメッシュに荷重をマッピングします。
③音響解析にて、構造物の周りの空気部をモデル化し、構造物表面の振動速度をインポートして、音響解析を実施することで、放射される音を解析します。
④最後に放射された音そのものをAnsys VRXPERIENCE Soundで評価、分析します。