製品
Ansys Chemkin-Pro
製品概要
競争力のある製品を開発するためには、化学反応の影響を理解し、推測することが非常に重要です。特にガスタービン、ボイラー、ピストンエンジンといった設備の設計においては、環境にも配慮しつつシステム性能の改善・維持を実現していく必要があります。しかしながら、近年ますます設計が複雑化する中、テストだけに依存して性能を正確に検証しようとすると、莫大なコストがかかってしまいます。
化学反応の解析ツール Ansys Chemkin-Proは、気相中、および固体表面でおこる化学反応を、詳細な反応メカニズムを用いて解析し、温度や組成の変化をシミュレートするソフトウェアです。反応の特徴に応じた反応器モデルが準備されており、これを利用することで、化学反応の解析を容易に取り扱えるように工夫されています。汚染排出物や望ましくない副生物を削減した燃焼システムを迅速・正確に開発するための必須ツールです。
特長
安心の業界標準
詳細化学反応計算の業界標準ソフトウェアとして、自動車やジェットエンジン、ボイラー、化学設備などの設計に広く使われています。
他に類を見ない高精度の計算能力
反応速度論に基づき素反応ベースの化学反応計算を行うため、非常に高精度の計算が可能です。
直感的なインターフェース
GUIはシンプルに構成されているため、初めての方でも簡単に操作が修得できます。
反応経路の可視化
インタラクティブなビジュアル表示を採用したReaction Path Analyzerによって主な反応経路が表示され、反応機構の開発と削減が容易になります。
複雑な流れ場のモデリング
等価反応器ネットワーク(ERN)を使用することで、実際の燃焼器、バーナー、化学反応装置のシミュレーションが可能となり、詳細化学反応を考慮して排出を最も効率よく予測できます。
粒子形成の理解と予測
革新的なChemkin-Proの粒子追跡機能により、粒子の核形成、成長、凝集、酸化を追うことができます。2つの独立した追跡機能を併用することで、平均的な粒径と数密度および詳細な粒径分布情報を予測でき、それらは、すす放出の予測、粒子生成の最適化に使用することができます。
高速、高精度、かつ簡単なCFD火炎テーブルの作成
燃焼システム開発者の多くは、CFDシミュレーションで火炎片テーブルのルックアップを行う燃焼モデルを使用しています。Chemkin-Proは、CFDモデルへの入力として、これらの火炎片テーブルを作成するロバストかつ高速な方法を提供します。
入力の不安定さのシミュレーション結果への影響解明
ユーザ定義された入力精度の範囲に基づく誤差率の計算でシミュレーション結果のロバスト性を向上させます。
Gamma Technologies GT-Suiteのプラグイン適合性
ANSY’S Chemkin-Proは、燃焼効果、効率、ノッキングおよび排出の伝導機能をより細かく評価、最適化することを可能にします。GT-SUITEは、標準的なGT-SUITEモデルに代わって、Ansysモデル燃焼ライブラリの詳細な検証済み反応機構へのアクセスを可能にします。
Reaction Workbenchによるモデルリダクション
詳細反応メカニズムをリダクション(解析規模を抑えた縮退モデル作成)し、流体解析ソフトウェアAnsys Fluentに読み込むことが可能です。
機能
- パーティクルトラッキング-粒子の核生成、凝集、成長反応を計算。出力できる値⇒粒子数密度、全質量/全体積、平均粒子径、粒子表面積の総和、粒子成長速度
- パラメータスタディ-各種条件をパラメータとして設定
- 感度解析-化学種生成、温度などに対する素反応の寄与を検討
- 反応経路解析-反応経路の可視化