製品
Ansys LS-DYNA
落下・衝突解析
Ansys LS-DYNA は、落下・衝突をはじめとした非線形時刻歴応答解析専用ツールです。
陰解法ソルバーを採用した有限要素法解析ツールとは異なり、収束計算を必要としない陽解法ソルバーを採用しているため、落下・衝突のような非線形性の強い問題を扱うことが可能です。
特長
- 自動車・航空宇宙・造船などの産業で数多くの実績を持つLS-DYNAソルバーを利用しています。
- 板成形、金属加工、落下解析、衝撃・衝突などを含め、幅広い解析が行なえます。
- 使いやすさに定評のあるAnsys Workbench の操作環境に統合されており、メッシュ作成や境界条件の設定、および解析結果の表示がWorkbench上で行えます。
- Workbenchに「落下テストウィザード」を搭載しており、簡単な操作で落下解析を行えます。
- Ansys(陰解法)とLS-DYNA(陽解法)の連成解析が可能です。
機能
プリポスト機能
Ansys Workbenchのプリポスト機能をご利用いただけます。
Workbenchの微小形状を削除するデフィーチャ機能により、小さな要素の発生を防止できます。陽解法では最も小さな要素で時間ステップが決定されるので、小さな要素をなくすことで解析時間の短縮が図れます。
解析機能
- 短時間での局所変形解析
- 動的波動伝搬解析
- 材料非線形や状態非線形(接触)などの非線形解析
- 大変形解析
- 破壊解析
並列計算機能オプション
LS-DYNA を利用して大規模な解析を行う場合、「共有メモリー環境」、「分散メモリー環境」、「混在メモリー環境」の3つの環境にて並列計算を実行することができます。
並列計算を行うには、使用するコア数によりオプションが必要です。
※オプションによって仕様に違いがございます。詳細はお問い合わせください。
複数のCPUを持つ1つのマシン上で計算することを指します。この場合、複数のCPU が1つのメモリアドレススペースを共有します。
複数のマシン上の複数CPUで計算することを指しています。各CPU はそれぞれのメモリアドレススペースを持ち、MPI (message passing interface : 並列コンピューティング利用するための標準化された規格) を通じて通信します。
LS-DYNA を利用して大規模な解析を行う場合、「共有メモリー環境」、「分散メモリー環境」 の2つの環境にて並列計算を実行することができます。
解析例
スマートフォンの落下解析
スマートフォンを床面から1.5mmの高さに初期配置し、自由落下高さ1500mm相当の初期速度を定義しています。これによって床面に衝突するまでの計算時間を短縮しつつ、人間がスマートフォンを持つ際の高さ約1.5mからの落下衝撃を表現しています。また、この事例では一定の応力が生じると破壊する条件が定義されており、落下衝突時の衝撃力により、スマートフォン表面が破壊する様子を確認することができます。