Ansys optiSLang

モデルのキャリブレーション（同定）を自動化

設計の最適化を行うには、まず初めにシミュレーションモデルが実測に忠実に表現できていることが重要です。Ansys optiSLangは参照する実測値に合うようなパラメータ条件を見つけることができます。
また、計算条件だけではなく、未知の材料特性を示すパラメータの同定といったニーズにも対応できます。

感度解析

設計最適化を行う際、数多くあるパラメータからどのパラメータがどのように設計に影響を与えるかを人の手で確認するのは大変工数がかかる作業です。Ansys optiSLangで自動化されたプロセスでは、設計の改善に重要となるパラメータを見出し、解析結果の可視化機能を用いて設計の方向性を示すことができます。

複数分野の最適化

設計の最適解は単にひとつの性能を改善するだけでなく、他の物理現象の最適化、もしくは製造コストの削減などトレードオフの関係を持った様々な要因を考慮して探索する必要があります。Ansys optiSLangでツールを統合すれば分野を跨いだ最適解の探索もひとつの環境で実施することができ、お客様の意思決定の加速をサポートします。

バラツキを考慮したロバスト設計で信頼性を分析

製品製造時や様々な条件のバラツキに対する信頼性は製品の品質を維持するうえで重要な要素です。Ansys optiSLangがもつパラメトリック分析機能とロバスト性評価アルゴリズムを組み合わせれば、複雑な設計プロセスにおける信頼性の分析も行うことができます。

事例：モデルキャリブレーション

超弾材料物性のパラメータフィッティングをおこなっています。

• Ogdenモデルの6つの未知のパラメータ
• 一軸引張試験と単純せん断試験の実験データにフィッティング
• 結果
  - 2D軸対象解析にてラバーブーツの変形とシール効果の予測精度を改善

事例: ラジアル圧縮機のインペラ設計の最適化

ラジアル圧縮機のインペラの性能向上と軽量化の最適化をおこなっています。設計変数は49の幾何形状パラメータです。

• 結果
  - 感度解析により重要なパラメータと範囲を特定
  - ARSMと遺伝的アルゴリズムにより大幅改善
  - インペラの質量を45%削減
  - サージ領域近くの空力特性を改善

• 性能評価を含めたポストプロセス
• 異なる領域での要求と性能
  - コスト
  - 熱
  - 構造
  - 電磁界
  - 制御
  - NVH
  - 環境
  - 安全性
• レーダーチャート
  - 要求は100%で表現（赤の円の外側 = 要求を満たす）
  - 全ての情報が一つのチャートに集約
  - 複数の設計の比較が容易
• 結果
  - 最大2,000の設計変数を持つモーターの軽量化に成功