光学用語集レーザー距離計

レーザーを用いて距離を測定する計器です。測定距離により適した方法が異なり、長距離用として光パルスを用いる方法、中短距離用として位相差法と呼ばれる方法などがあります。また計器という形ではありませんが、光学機器内では干渉現象を利用して微小な移動距離を測定する方法や、結像状態の変化を見て距離の情報を得る方法なども用いられています。受光素子としてフォトダイオードアレイを用い、フォトダイオードアレイに入射する光の分布から移動距離の情報を得ることもあります。
ここでは光パルスを用いた方法と位相差法について説明します。

【光パルスを用いた方法】

下図は光パルスを用いたレーザー距離計の構成例とその光信号の様子です。時間幅の狭い光パルスを送り、対象物からの反射により返ってくる光パルスと元の光パルスとの時間差から距離を計算します。反射光量の大きさだけが重要ではなく、使用する光パルスの時間的な幅や、応答速度などにより測定できる距離範囲が決まります。光パルスについては、電気的にパルス変調を行う方法、レーザー自身でパルス光を発生させる方法があります。光パルスを用いた方法は長距離測定用によく用いられ、例えばLiDAR(レーザーレーダー)などはこの方法を基本にしています。


光パルスを用いたレーザー距離計の構成例
(対象からの反射光パルスと、発生側の光パルスの時間差から距離を計算)

【位相差法】

下図は信号の位相差を表した図と、位相差法の構成例です。位相差法は光に変調を加え、2つの信号(元の変調光と対象からの反射光の、光電変換後の信号)間の位相のずれから距離を換算する方法です。短距離の位相差が少ない測定対象でも観測可能にするために、いくつか電気的手法が使用されています。例えば扱う電気信号の周波数を低くする(中間周波数と言います)ためにヘテロダイン法を使用したり、繰り返し信号を累積して使用しすることでノイズの影響を少なくし微小信号の検出を可能にしたりします。位相差の情報は中間周波数の信号でも残されています。ただ基本的な測定範囲は一つの波内だけとなり狭いため、様々な周波数により測定範囲の拡大がなされています。。これらに必要な機能を持った集積回路やデジタル処理などが駆使されるようになり、現在も高性能化、小型化が進められています。


発生側と反射光間での位相差の発生


位相差法の構成例

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