光学用語集光増幅器

光信号を、電気信号に変換せず、直接光の状態で増幅する機能を持つ素子(機器)。 光ファイバ増幅器や半導体光増幅器があります。
光増幅器は光通信分野において長い期間実現されず、実用化後はこの分野の発展に大きく寄与しました。動作する波長範囲は両者ともある程度の広さを持ち、WDM(波長多重)光通信にも使用できます。

ドープト光ファイバ増幅器 (DFAs: Doped Fibre Amplifiers)

不純物を添加した光ファイバを用いる増幅器。
光信号は励起光とファイバに入り、添加されたイオンとの相互作用によって増幅されます。
光信号を電気信号へ変換せずそのまま増幅できるため、簡単に電気回路を構成できます。
増幅率は、20dB(百倍)から、構成によっては40dB以上になります。使用波長帯によって、ドープする希土類イオンの種類を使い分けています。(Pr、Er、Tm、Yb等) 
光ファイバ通信においては、光ファイバ同士の接続になるため、接続が容易で、損失が小さく、整合性が高いです。また、半導体光増幅器に比べて光信号伝達のSN比が良好で、長距離光通信に適しています。さらに、線形性が高いため、デジタル伝送だけでなくアナログ伝送にも適用可能です。

伝送される信号に依存しますが、数百kmの距離を再生中継せずに伝送をすることが可能で、海底光通信など長距離光通信の中継器においても使用されます。

代表例として、EDFA(エルビウムドープ光ファイバー増幅器)の基本構成を図に示します。エルビウムを添加した光ファイバと、励起光(ポンプ光)で構成されます。
励起するための光は、Erイオンが吸収しやすい波長(0.98µm、1.48µmなど)になります。
また、Erイオンから放出される光は、励起準位と基底準位のエネルギー差で決まる波長になるので、増幅できる波長帯は 1.52〜1.6µm になります。


光ファイバ増幅器: 基本構成例 (EDFA)

半導体光増幅器 (SOA: Semiconductor Optical Amplifiers)

増幅に半導体を使用する光増幅器です。
半導体光増幅器(SOA)の基本構成を図に示します。構成はレーザダイオード(LD)によく似ています。LDが増幅効果を持つ結晶内で高反射率の結晶面により共振させ光を発生させるのに対し、外部からの光信号を、増幅効果を持つ結晶内で増幅しそれを出力しています。ファイバとの入出力にはレンズなどを用います。ファイバ増幅器に比べ低価格ですが、入力光の偏波方向により大きくゲインが違うなどの特性も持っています。これらを考慮して使用箇所を決める必要があります。


半導体光増幅器(SOA): 基本構成例

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