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EnSight でプレゼンテーション効果の高い可視化を!
CAEのあるものづくり Vol.19|公開日:2013年11月
目次
はじめに
近年、CAEの分野でも"見える化"のニーズや、プレゼンテーション効果の高いアニメーションのニーズが増えてきました。同じ解析結果でもポスト処理の方法次第で、見る人に与える印象が大きく変わるため、社内や社外でのプレゼンテーションではインパクトのある可視化が求められるようになっています。
今回は当社の解析ソフト、PlanetsⅩとWAONを例に、汎用ポストプロセッサーEnSightを使ったプレゼンテーション効果の高い可視化事例をご紹介致します。
PlanetsⅩ
PlanetsⅩはAnsys Workbench上で動作する射出成形CAEツールです。Ansysの多様な解析機能と連携でき、流動からそり解析までの一環解析はもちろんのこと、より複雑で実現象に即した解析を容易に行えます。
図1はPlanetsⅩで自動車用ウォーターポンプの樹脂製インペラを解析したもので、樹脂の充填過程とその温度分布をEnSightでポスト処理したものです。PlanetsⅩからは、Ansysのデータフォーマットでデータの出力が可能で、EnSightはAnsysのデータをそのまま読み込むことができます。
従来、自動車用ウォーターポンプのインペラは金属製でしたが、軽量化のために射出成形による繊維強化樹脂への置き換えが進んでいます。しかし、成形時の繊維配向の偏り(=強度の偏り)や、硬化収縮によるそり変形が過大であると、回転体であるインペラは振れ回り現象を起こしてしまいます。本解析はPlanetsⅩを用い、これらの現象を数値的に解析・検証した例です。
メルトフロントの値に温度の値を乗せ、温度でコンターを描いています。EnSightは異なる変数を一つのグラフで表示できるため、横軸に時間(Time)を、縦軸に圧力(Pressure)と温度(Temperature)を表示し、解析結果と同期して表示することができます。
図2では、任意の位置を5点ピックし、その温度を表示しています。指定できる数や表示したい成分は自由に設定でき、表示した数値はテキストファイルに出力することもできます。
WAON
境界要素法(BEM)による音響解析ソフトウェアです。3次元境界要素法に高速多重極展開アルゴリズム(FMA)を適用したFMBEMを採用したため…