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「SpaceClaim」による最適化計算のための寸法パラメータ設定と最新バージョン2011のご紹介
CAEのあるものづくり Vol.14|公開日:2011年4月
目次
- 「SpaceClaim」を利用した解析用モデリング
- 最新バージョン「SpaceClaim Engineer2011」のご紹介
当社取り扱いの「SpaceClaim」は、イメージした3次元形状を素早く・簡単に・そして直感的にモデリング可能な革新的3次元ダイレクトモデラーです。ダイレクトモデリング手法により、フィーチャーや履歴・幾何拘束の概念にとらわれない直感的な操作で3次元形状を作成・編集できるようになります。
本稿では、SpaceClaimでの寸法パラメータ設定についてご紹介します。また、2月にリリースされた最新バージョン「SpaceClaim Engineer 2011」も併せてご紹介します。
「SpaceClaim」を利用した解析用モデリング
寸法パラメータを利用して容易に形状変更
形状変更を伴うモデル作成では、形状寸法やパターン形状をパラメータとして登録することができます。この機能を応用すると、パラメータスタディや最適化計算を効率的に連携させることができます。
これまで形状の変更を伴う設計(モデル作成)が必要な時には、設計担当部門と解析部門間で頻繁な形状のやり取りが必要でした。モデル上に解析者の要求する設計変更に柔軟に対応できるパラメータが設定されていれば、形状修正も困難ではありませんが、パラメータ変更で対応できない形状修正が発生すると、その修正にはしばしば膨大な時間がかかります。
SpaceClaimでは、既存のCADネイティブデータ・中間フォーマットデータであっても形状寸法をパラメータ化することができます。手戻りなく容易にパラメータ付けが行えるため、形状変更を必要とする最適化計算では効率的な運用が可能となります。
SpaceClaimでは、以下の寸法情報をパラメータ化することが可能です。
- 定規寸法
- パターンカウント
- フィレット半径
- オフセット距離
- 3Dアノテーションを利用したスケール倍
これらのパラメータは、SpaceClaim上で容易にグループとして登録できます。急な変更が必要となっても、作成手順の履歴や拘束に影響されることなく、ダイレクトモデラーならではの自由度の高いパラメータ設定ができます。
パラメータ化の具体例
1. 定規寸法:基準からの寸法全般を設定できます。
[プル]ツールや[移動]ツールの[定規]オプションを利用したパラメータ化となります。
バージョン2011から、[面の調整]ツールにおいて制御点や制御カーブを[移動]ツールでパラメータ化ができるようになりました。
2. パターンカウント:[移動]ツールでの[パターン作成]オプションで、パターンコピーしたときのパターン数を設定することができます。
3. フィレット半径:エッジに設定しているラウンド半径を設定することができます。
4. オフセット距離:一律のオフセット関係にある面の距離を設定することができます。
[オフセット]ツールにより、オフセット関係となった面ペア間の距離や、[シェル]ツールにて薄板モデルとした板厚のパラメータ化となります。
5. 3Dアノテーションを利用したスケール倍:モデル全体をスケールアップ/スケールダウンする際に、3Dアノテーションで寸法付けしておくことにより、スケール変化させることができます。
パラメータスタディから最適設計へ
解析者が望むパラメータを自由に設定できるSpaceClaimを活用することで、解析検討の幅が広がります。またSpaceClaimには、Ansys製品とのパラメータ連携が標準機能で搭載されており、What If解析を容易にします。更に…