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熱流体解析

Dynamis社がRocky DEMを利用して回転式焼成炉の性能を向上

公開日:2021年11月

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エネルギー効率を最大限に高め、製造コストを削減するためには、技術的な改善に妥協することはできません。問題解決のために最適なソリューションを選択することに専念しなければなりません。熱分野を専門とするエンジニアリング企業であるDynamis社にとって、鉱石、ペレット、石炭などのバルク材を処理する焼成炉の効率を向上させることが課題でした。Dynamis社のR&Dマネージャー兼パートナーであるLuis Fabiani氏にとってその答えは明らかで、Engineering Simulation and Science Software(ESSS)社のRocky DEMソフトウェアでした。

唯一の解決策

焼成の生産性を向上させるために、Dynamis社のエンジニアリングチームは、混合時の均一性に重点を置いて、新しく設計された撹拌条件を用いて現行の焼成炉を評価しました。彼らは、焼成炉の運転条件を正確に解析し、異なる撹拌技術が混合効率にどのような影響を与えるかを分析するために、Rocky DEMを採用しました。

Rocky DEMは、Dynamisで約14年の経験を持つFabiani氏にとって、唯一のソリューションでした。「粉体解析は、現在の機器で生産性を向上できることを証明する唯一の方法でした。この種の検討には数学的な分析モデルが使えず、物理的なプロトタイプを使用しても、動作条件を完全に再現できないため、不正確な結果になってしまいます。」と述べています。焼成などに用いられる回転炉では、粒子が均一に混合されることによって、処理される材料の加熱や反応速度が均一になります。一方、偏析があると温度勾配が激しくなり、加熱されない領域が内部に発生します。Dynamis社は、Rocky DEMにより回転炉の動作条件の中で各粒子の力学的挙動と熱伝導の解析を実現しました。3つの異なる回転シリンダー形状をシミュレーションし(図1)、すべての粒子が25℃でスタートし、炉壁との熱伝導によって加熱されていきます。

現行設計(形状I)の結果では、傾斜したプロファイルの頂点付近に小さな粒子が集中していました(図2)。この偏析したプロファイルにより、壁に近い部分の温度が高くなりました。軸方向に連続したスターラーと不連続なスターラーを使用した2番目と3番目のケース(形状IIとIII)の結果では、微細粒子の局所的な集中が減少し、全体的な混合状態と温度の均一性が向上しました(図2)。

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