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フォトニクス解析におけるConvergence Studyの重要性

Ansys Lumericalに限らず、あらゆる数値解析では、計算結果が理論値や実測値と完全に一致することはなく、必ず何らかの数値誤差が発生します。そのため、シミュレーション結果の信頼性を確認するには、「Convergence Study(収束性検証)」を実施し、解析条件の変化に対する結果の依存性を定量的に評価することが重要です。
数値解析における誤差要因としては、メッシュサイズ、解析領域の大きさ、境界条件、時間ステップなど、複数の要素が存在します。効率的に収束性を確認するためには、一般的に計算負荷への影響が小さいパラメータから順に検証を進めることが推奨されます。例えばFDTD解析では、解析領域サイズ、メッシュサイズ、局所メッシュサイズの順にパラメータスイープを実施し、結果の変化量が十分に小さくなる条件を探索します。
図1はConvergence Studyの一例であり、メッシュサイズを決定する「Mesh Accuracy(MA)」を1から8まで変化させた際の性能指標(ここではファイバ間結合効率)を示しています。MAを1から3まで増加させると結果は大きく変化しますが、MA=4以降では変化量が小さくなり、結果が収束していることが分かります。このような結果から、「MA=4程度で必要十分な精度が得られる」といった判断ができるようになります。また、各パラメータ変更時の結果差分を比較することで、どの要素が支配的な誤差要因であるかを把握することも可能です。
一方で、過度に高い精度設定は計算時間やメモリ消費を大幅に増加させるため、必ずしも最適とは限りません。一例として、MAを変化させた際の計算時間(MA=1のときを1として規格化)を図2に示します。解析目的や実験誤差、製造公差などを考慮しながら、求められる精度に対して必要十分な解析条件を設定することが重要です。Convergence Studyは、シミュレーション結果の信頼性を確保するとともに、解析精度と計算コストの最適なバランスを見極めるための基本かつ重要なプロセスといえます。

図1:Convergence Studyの例

図2:計算時間のメッシュ精度依存性の例