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Ansys Lumerical 2023 R1 バージョン情報

Ansys Lumerical 2023 R1

2023年3月リリース

Ansys Lumerical 2023 R1 ではAnsys SpeosやAnsys Zemax OpticStudioとの連携解析が強化され、RCWAのGUIが追加されました。これら新機能・解析手法の一部を抜粋して以下に紹介いたします。

ユーザの方向けに今回のバージョンアップの詳細やの資料がございます。こちらよりご覧いただけます。
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Ansys SpeosやAnsys Zemax OpticStudioとの連携解析例の追加

  • FDTDもしくはRCWAで回折格子をシミュレーションした結果をjsonファイルに保存し、Zemaxに読み込んで光線追跡でシミュレーションすることが可能です。これにより、微細光学素子を含む光学モデルに対する結像・照明解析が可能になります。
  • CMOSセンサーカメラの事例が追加されました。この事例では、Zemaxでカメラのレンズ部分の設計、Lumericalで外部量子効率のシミュレーションを行い、これらの結果を用いて撮像対象から最終的なイメージまでのシミュレーションをSpeosで行います。

Lumerical Zemax連携概念図

Lumerical Speos Zemax 連携例

各ソルバーの改良(RCWA法へのGUI追加・FDTDへの新しいGUI追加など)

  • FDTDのGUIが改良され、新しく 3D modern view が追加されました。なお、従来の表示方法のままとすることも可能です。

FDTD新GUI(オプションで選択可能)
  • Lumerical 2022 R2 までは、スクリプトからでのみRCWAを実行できましたが、GUI上でRCWAの設定と実行が可能になりました。
    また、tangential vector fieldsを使用することで、より少ないkベクトルで高い精度が得られます。

RCWAのGUI
  • CHARGEとMQWの連携解析が可能になり、CHARGE・MQWで自己無撞着な解を導出できるようになりました。

CHARGE/MQW連携が可能なモデルの一例
  • FEEMとDGTDでモードのオーバーラップ計算が可能になりました。

フォトニック集積回路(PIC)の設計

  • qINTERCONNECTにより、量子フォトニクスの解析が行えるようになりました。
  • INTERCONNECTにNLSE waveguideモデルができました。
  • CML Compilerにパラメータ化されたリング変調器やリングフィルターのコンパクトモデルができました。また、CML Compilerのデータ入力フォーマットが改良されました。

コンパクトモデルでのパラメーター

その他(他のソフトウェアとの連携など)

  • SpectreやVirtuosoとの連携が改良されました。また、KLayoutのモデルをFDTDやMODEなどへインポートすることがより簡単にできるようになりました。

KLayoutからインポートするフローの概念図