Ansys Lumerical 2025 R2
2025年7月リリース
Ansys Lumerical 2025 R2で実装された新機能の概要は以下の通りです。
Ansys Lumerical 製品共通の機能強化
- Ansys Engineering Copilotの導入
- Layer Builderがz軸方向の回転に対応
- CADオブジェクト(Parasolid, SolidWorks, CATIA, Autodesk Inventor, ACIS)のインポートに対応
Ansys Lumerical FDTD
- Ansys Cloud Burst Computeへの対応
- 偏光分離型グレーティングカプラの逆設計(勾配設計の高速化とメモリ負荷の軽減)
- マルチGPUのパフォーマンス向上(WindowsでマルチGPUが利用可能に、分散材料使用時のメモリ消費を削減、タイムモニター対応)
- RCWAオブジェクトとソルバーの機能強化(材料のデフォルトが多係数モデル→補間モデルに、完全異方性材料に対応、 VHGのための繰り返し機能の改善)
- アセンブリグループがジオメトリのインポートに対応
Ansys Lumerical INTERCONNECT
- Frequency Modulated Continuous Wave(FMCW)光源の追加
Ansysのワークフローと相乗効果
- MetalensプラグインによるZemaxの改善(WFTの高速化)
- Cadence Virtuosoとのダイレクト・ブリッジによるバックアノテーションの改善
これらの新機能の中から一部抜粋して紹介いたします。
- Ansys Engineering Copilotの導入
- CADオブジェクトのインポートに対応
- Ansys Cloud Burst Computeへの対応
- 偏光分離型グレーティングカプラの逆設計
- マルチGPUのパフォーマンス向上
さらに詳しい情報をご希望の方は、こちらから弊社開催のアップデートセミナをご覧ください。
Ansys Engineering Copilotの導入
Ansys Engineering Copilotは、Ansys社が提供する AI搭載のバーチャルアシスタントです。Ansys Innovation Spaceにあるナレッジベースやチュートリアル動画といったコンテンツを検索したり、Ansys社の生成AIである AnsysGPT を活用した情報取得が可能になります。利用にはAnsysアカウント、Ansys GPT AI+のライセンスが必要です。

CADインポート
Parasolid、SolidWorks、CATIA、Autodesk Inventor、ACIS ファイルから CAD オブジェクトをインポートできるようになりました。cadimportコマンドを使用することでCADオブジェクトをインポートできます。

Ansys Cloud Burst Compute
Ansys Cloud Burst Compute機能は、ローカル環境からAnsys社の提供するクラウドシステムAnsys Cloudへとジョブを送信し、クラウド上で計算を実行できるサービスです。ローカル環境への設備投資不要で大規模計算を実施可能です。

偏光分離型グレーティングカプラの逆設計
新しいLumOpt用のコマンドのboundingboxにより、勾配計算がより高速かつ省メモリで実行できるようになりました。この機能は偏光分離型グレーティングカプラ(PSGC)の逆設計に最適です。

マルチGPUのパフォーマンス向上
2025R2 では、新たにマルチノード・マルチ GPU、Windows環境でのシングルノード・マルチGPU に対応しました。これにより、大規模なシミュレーションを効率的に実行できます。また、Timeモニターに対応したほか、分散材料を使用する場合のパフォーマンスが向上しました。
※2025R2でGPUシミュレーション完了後に 同じ名前で上書き保存すると、プロジェクトを再度開いた際にモニターデータが失われる問題が報告されています。この問題は、保存時にファイル名を変更して保存する、あるいはモニターデータを マットファイルなどの外部ファイルにエクスポートしておくことで回避できます。
詳細はこちらをご覧ください。
