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Multiscale.Simによる非線形マルチスケール解析 (1)
〜 材料設計も含めた試作レスを目指して 〜
目次
はじめに
CAEシミュレーションの導入による製品設計の完全試作レス化は、CAE技術者に期待されている最終的な目標の一つであります。汎用CAEツールが世界に浸透しはじめた1960 〜 1970年代では、解析対象の実構造物を、当時の計算機性能で解析可能なレベルまで簡略化し、解析自由度を適度に縮退する工夫が講じられてきましたが、近年では急速な計算機の性能向上も相まって、より厳密なソリッドモデルを用いることで、設計にフィードバックできる有用な情報が今まで以上に多く得られるようになりました。
しかし、ここでいう厳密なモデル化とは、主に「実構造物の幾何学的な情報」の意味合いが強く、「材料モデルの情報」については、とりわけ材料物性値の取得が困難な非線形領域かつ異方性を有するような材料挙動に対して、厳密な取り扱いが困難とされている現状があるように思います。これには材料物性値取得に関する実材料試験の技術面※1とCAEツールの機能面、各々が持つ課題に起因しているとも思えます。
本稿では、これらの課題を解決するためのソリューションとして、均質化法※2をベースにしたマルチスケール解析ツール“Multiscale.Sim”について、特に材料設計としての用途に着目して紹介いたします。Multiscale.Simは東北大学 寺田賢二郎教授ご指導のもと、日東紡績株式会社様、株式会社くいんと様とで共同開発したAnsysアドオンツールです※3 。
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