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電磁界解析事例集 事実、Ansysは使われている。<マイクロ波コンポーネント/アンテナー解析編>
マルチフィジックス解析ツール「Ansys」による解析事例集
公開日2020年11月
昨今の5G、自動運転、IoT等の台頭により、高周波機器はさらなる高度化が求められる反面、研究開発費の低コスト化も求められています。これらを実現するためには、シミュレーション評価が有効ですが、複雑なデバイス設計、実環境を考慮したシステム動作検証、複数の物理現象の予測など、解析対象が多岐にわたり計算コストが増大してしまいます。 Ansys HFSSは、これらの課題を解決することができる3次元電磁界解析ソフトウェアです。本資料では、Ansys HFSSを使用した各種の解析事例をご紹介いたします。
目次
- 高周波3次元電磁界解析ソフトウェアAnsys HFSS
- ~ Ansys SBR+ Solver ~電気的に大きなプラットフォームに設置したアンテナ解析
- ~ Ansys HFSS SBR+ソルバーを活用したドップラーレンジ解析~Ansys HFSS SBR+ソルバーによるミリ波レーダーの解析
- ~ MIMO toolkitを活用したアンテナの相関係数を考慮したアンテナ設計~Ansys HFSSによる5G通信用車載MIMOアンテナの設計
- Ansys HFSSによるレーダークロスセクションの解析
- ~電磁界解析と伝熱解析による設計例~コネクタの誘電体選定の設計例
- ~電磁界解析と数値流体力学解析(CFD)による設計例~導波管終端器の電気特性と熱管理の設計例
- ~電磁界解析と構造解析による設計例~伝熱・応力を考慮した誘電体共振器フィルタの設計例
- マイクロ波加熱による温度上昇解析事例
- 24GHz車載レーダーの解析例(Finite Array 機能)
- プリント逆F型アンテナの小型化設計
- 給電回路を含むアンテナ設計
WiFiアンテナの解析例
ルームミラー内蔵のWiFiアンテナと車内に置いたモバイル機器のアンテナ結合を解析した例です。Ansys HFSSで解析したルームミラー内蔵のWiFiアンテナモジュールをAnsys HFSS SBR+ソルバーのソース源として利用することで、アンテナ設置時の電気的に巨大な構造物を解析することが可能です。
完全導体球に対するRCS
レーダークロスセクション(RCS: Radar Cross Section)とは、レーダーから電磁波照射を受けたときに受信アンテナの方向に電波を反射させる能力を表す指標のことです。ターゲットのサイズが波長より大きくなる(電気サイズが大きい)場合、計算規模が大きくなるため、RCSの計算手法を適切に選択することが重要になります。RCSは、レーダーの送信機と受信機が同じ位置で解析するモノスティックRCSと送信機と受信機が異なる位置で解析するバイスタティックRCSがあります。周波数が高くなるほど、前方向散乱が大きくなるのがわかります。
マイクロ波加熱による温度上昇解析事例
樹脂、プラスチック、金属などの加工、乾燥、殺菌などに用いられる工業用加熱装置や、電子レンジを代表とするマイクロ波加熱は、誘電体にマイクロ波を照射することで誘電体損がエネルギーに変換され温度が上昇します。そのため、マイクロ波加熱の解析は、電磁界解析による誘電体の損失量から発熱を求める必要があり、電磁界と熱の複合領域の解析が必要です。さらに熱流体解析と連成解析により、水冷や空冷など周囲環境による熱の影響を確認できます。