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CAEを用いたフロントローディングの最前線
ANSYS AIMを用いた最適設計プロセスのご紹介

CAEのあるものづくり Vol.27|公開日:2017年10月
目次
- はじめに
- 設計支援CAEを推進させるために重要なこと
- Ansys AIMによるQCD向上活動~CAEによる設計の高度化~
- Ansys AIMを用いたQCD向上活動例
- まとめ
はじめに
CAEによるフロントローディングの重要性が認識されはじめてから久しいですが、実際の運用となると『習得に時間がかかる』『解析分野毎に複数のツールを利用するは現実的ではない』『最適化プロセスが煩雑』といった声が聞こえてきます。また、設計部門で行うCAEと解析専任部門で行うCAEとがきちんと切り分けられていないことが、CAEによるフロントローディングの障壁になっているケースも見受けられます。
今回の記事では改めてCAEによるフロントローディングをうまく運用するための考え方や、Ansys AIMの活用方法をご紹介させて頂ければと考えております。
設計支援CAEを推進させるために重要なこと
(ア) 設計支援CAE(Ansys AIM)と専用ツール(他のAnsys製品)との違い
図1に設計支援CAEと専用ツールとの違いを示します。こちらの図に示すように、設計支援CAEは『多目的性』『使いやすさ』に重点を置いている半面、個々の機能の高機能性や複雑な形状に対する対応、つまりはハイエンドメッシャーでしか対応できないような形状的に難易度の高い解析への対応は、専用ツールに任せているところがあります。
これら高機能性や形状の複雑さを設計支援CAEでカバーするためには、対象となる問題を単純化したり、十分に簡略化した形状を利用することが望まれます。

(イ) 設計支援CAEの重点ポイント
機能面と運用面とに分けて考えると以下のポイントが重要と考えられます
機能面
広く、浅く、計算結果は正しく
構想設計段階では進むべき設計の方向を多角的に評価することが重要です。一方、解析の専門家ではない技術者でも十分利用/評価ができるように、できるだけ単純なモデル化手法を用いて繰り返し計算ができるような解析仕様にすることがポイントになります。
覚えやすく、忘れにくい
常に解析ツールを使っている解析専任者とは異なるため、シンプルな操作環境が望まれます
試行錯誤(仕様変更⇒解析結果取得)が容易
構想設計での解析業務は一回で終わることはまれです。解析結果から得られた知見をもとに製品仕様変更し、その影響をすぐ確認できる環境が必要です。
運用面
自動化/最適化/カスタマイズ性に優れている
設計支援CAEではひとつの対象物をより深く突き詰めて解析を行うよりも、様々な仕様を手早く試して、設計指針を探索することが目標になります。そのため自動化/最適化の機能が重要になります。また、解析専任部門と設計部門がうまく連携するための手段としてカスタマイズがあります。設計専任部門で培ったノウハウをカスタマイズ機能を用いて設計部門でも手軽に利用できるようにすることも重要になってきます。
Ansys AIMによるQCD向上活動~CAEによる設計の高度化~
図2にAnsys AIMを用いたQCD向上活動の概念図を示します。
Ansys AIMを用いてQCDすなわちQuality(品質)、Cost(費用)、Delivery(納期)を向上させる方法として以下のようなやり方が考えられます…
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