解析事例
電子基板のミクロ-マクロシーケンシャル連成解析
はんだの周期対称構造を切り出して、数値材料試験を行いその結果を元に等価な物性値を評価して実モデルに適用した解析事例事例です。
解析結果
電子基板のマクロ構造解析
プリント基板内はその微細構造の複雑さゆえに、高精度なFEM構造解析が困難な解析対象物の代表な一例です。しかしながら、はんだに代表されるような周期的に並んだ不均一な幾何学的特長を有している場合には、Multiscale.Simの機能を用いることで、小さなスケールの微細構造を容易に簡易化することができます。
イメージは下図に示したとおりですが、不均一構造を均質化することによって、不均一性を考慮したミクロスケールの応力・ひずみの分布が平均化されてしまいますが、局所化解析の機能を用いることによって不均一性を考慮した分布も評価することができます。
不均質ミクロ構造モデルの数値材料試験
前記で述べたはんだ領域の均質化するために、Multiscale.Simでは周期対称構造物に対してAnsys内で仮想的に材料試験を行います(数値材料試験)。仮想的な試験では、JIS規格に則った試験片形状を作成する必要はありません。特別な境界条件を内部的に定義することによって、1つのユニットセルのモデルにて理想的な応力場を与えることができます。
この材料試験の結果から、みかけの応力-ひずみの応答を評価して不均一性を簡易化するための等価な材料物性値を算出します。今回の解析事例では、直交異方性の弾性係数と線膨張係数を均質化して実構造物モデルに適用しております。
※この事例では、Ansysに加えて以下のライセンスが必要です。
マルチスケール解析ツール Multiscale.Sim®