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顧客事例 化学メーカー

高品質の架橋ポリオレフィンを用いて毎年12,000トン以上ものポリオレフィン発泡体を生産する大手の化学メーカーでは、2003年にGoldfireを導入しました。

当時、Goldfireは同社のイノベーションプロセスで初めて導入されたソフトウェアとなり、それまで、研究開発部門では、問題を系統的に考えることや、そのための方法を検討したことがありませんでした。

しかし、イノベーションプロセスを構築するために、新しい全社的な取り組みの一部として、Goldfireを利用することにしたのです。

最初の目標は、同社の売上高の15%を新製品または既存製品の改良品にすることでした。さらに経営陣は、業界最高品質の発泡体製品を生産しつつ、10%のコストを削減するように努めました。

特に車載ユニット分野では、市場シェアと収益性を失っていました。そこで、このユニットに関しては、3年間で30%売上高を増やすという目標を設定しました。戦略はふたつ。まずは既存製品の新たな市場を選定し、次に、既存の製品を改良して市場に投入していくことでした。

チームはまず、既存の架橋発泡ポリオレフィンの3つの生産工程に着目しました。Goldfireの根本原因分析(RCA)を活用し、生産工程内の3つの工程のうち2つに潜む問題を、直ちに発見することができました。

次に、自動車の層状模型を作り、架橋発泡ポリオレフィンを適用できる場所を分析しました。その結果、主に振動や騒音の回避・低減用として使用される「重量層発泡体」の必要性が確認されました。

そこで、Goldfireのセマンティック検索エンジンを利用して、重量層発泡体の分野での競合製品の特許分析を実施。すると、ほとんどの自動車で密度が700kg/m3の重量層発泡体が必要とされていることが判明しました。

一方で、当時同社の一番重い発泡体製品の密度は、たった240kg/m3だったのです。したがって、既存製品の品質(柔軟性、安定性など)全てを保ちつつ、さらに「重量」を追加できるかどうか決定する必要がありました。

従来のコストの60%で、より高付加価値な発泡体の設計を実現

振動低減や防音用で利用される既存の発泡体の作業と連動して、Goldfireの機能モデリングプロセスを利用して調査した結果、発泡体の密度を上げ、重量を増やすことができる添加剤を同定することができした。さらに、既存の機器の製造プロセスを変更することで、発泡体の重量を増加させることができる事も確認できました。

こうして作られた新しい発泡体は、その重量に加えて多くのすばらしい性質を持ち合わせるものとなりました。柔軟性もさらに向上し、高密度で、騒音の低減や熱および寸法安定性も改善され、より軽量化、より環境に優しい設計を実現したのです。さらに、この新しい重量層発泡体の生産コストは、従来のコストのわずか60%でした。

次に同社は、特許データベースやインターネットにおいてGoldfireのセマンティック検索技術を活用しました。重量層発泡体の機能特性のニーズがどこにあるのかを特定するためです。

自動車市場では、車両の床や天井や柱の断熱材、ダッシュボード内外の断熱材、ドアの遮水材など、部品材料用途としてのニーズがありました。さらには、様々な業界に渡り40以上の適用用途を発見しました。

最終的な結果として、同社は、独自のブランド名での新しい「重量層発泡体」の特許を取得。既に市場に導入されています。

Goldfireと体系的なイノベーションプロセスの採用で、同社は12ヶ月間で素晴らしい成功を遂げ、「イノベーションによる成長」のビジョンの実現に鍵となる節目を迎えています。

Goldfireを体験できるセミナー

それぞれの工程で解決案を発見し、それを持続的な「イノベーション」につなげるためのソリューション、それがGoldfireです。

サイバネットでは、実際の操作体験を通じて、Goldfireの仕組みや機能を判りやすくご紹介する「Goldfire ご紹介/体験セミナー」を定期的に開催しております。Goldfireが、イノベーションプロセスをいかに最適な結果を生み出す形へと変身させて いくのか、「Goldfire ご紹介/体験セミナー」で是非実感してください。