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構造解析

Ansys Mechanicalでの小滑り接触

Application Brief

2018年12月

AnsysMechanicalの最新バージョンでは、小滑り接触がボンド接触ペアの微小変形モデルで使用されるすべての接触タイプにおける、デフォルトの挙動となりました。小滑り接触は、有限滑り接触を使用した解析が困難な場合に代替として使用できます。小滑り接触を使用した解析結果は、計算コストと解析時間を大幅に削減できるにもかかわらず、十分な精度を保つことができます。本資料では、実際に小滑り接触を行った結果をご紹介いたします。

目次

小滑り接触のコンセプト

小滑り接触は、解析全体で接触境界面に比較的小さな滑り運動 (接触長の20%未満)があることを前提としています。大変形解析の場合は、このオプションは任意の大回転に対応します。各接触検出点は、初期配置から決定された同じターゲット要素と常に相互に作用します。以下の図に示すように、座標 (ξ0,η0)は解析全体を通じて固定されています。ギャップおよび滑りは、接触検出点からターゲットの交差部分の元の自然座標までが測定対象となります。

解析のロバスト性と効率性が向上

デフォルトの小滑りオプションを使用すると、解析のロバスト性、効率性、および速度が有限滑り接触オプションに比べて大幅に向上します。小滑りロジックでは、有限滑りロジックでは解析が難しい複雑な接触モデルを解析できます。また、接触要素の節点の接続関係は、解析の開始時に1回のみ形成され、その後は変更されません。スパース法ソルバーは解析中に同じマトリクス構造を再利用するため、分散メモリー並列実行でのパフォーマンスとスケーラビリティが大幅に向上します。さらに、図に示すように、接触節点がターゲットセグメントの辺からすり抜けたり、過度な食い込みが生じることがありません。

小滑り接触の精度評価

一般に、小滑りの仮定が有効に保たれている場合、小滑りは有限滑りとほぼ同様の結果となります。ただし、小滑りロジックでは、相対滑り運動が大きくなる場合には、非物理的な解析結果が生じることがあります。したがって、解析を通じて小滑りの仮定が有効であることを確認する必要があります。接触結果のトラッキングおよび出力により、接触小滑りの仮定に違反する接触点を確認できます。プログラムでは解析中に違反を監視できます。大滑りが生じた場合、解析結果の精度に影響があり、収束でさえ困難になる可能性があります。このような場合は、有限滑りオプションを使用します。

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