解析事例
2組の差動線路間のクロストーク解析
こんな方におすすめ
- GHz帯で伝送線路特性に大きく影響を与える線路間の結合の理論検証、設計前検証、要素検証を必要とするPCB設計者
高速信号伝送では、ノイズに強い差動線路がよく用いられます。
ここでは、2組の差動線路間のクロストークノイズを解析し、単線の場合のクロストークとの比較結果を紹介します。
同じ配線長(len)を有する2組の差動線路に対し、駆動する差動線路と連接した差動線路との間隔(d)を変化させたときの遠端クロストークノイズを解析します。
- 図1はクロストークノイズの評価回路です。
- 図2はドライバのスイッチング速度を10ps→30ps→50psとしたときの、差動信号の遠端クロストークノイズ波形の変化を示したもので、ノイズの振幅が大きくなっているのが確認できます。
- 図3は駆動差動線路と静止状態の差動線路の間隔dを大きくしたときのノイズ振幅の絶対値を平行線長の長さ(len)をパラメータとしてプロットしたものです。ノイズの大きさは間隔dに逆比例して小さくなっていくのが確認できます。
- 図4、図5は単線の場合の遠端クロストークノイズの大きさを比較したもので、差動伝送方式の方がかなりノイズが小さくなっているのがわかります。
解析結果
図1 2組の差動線路間のクロストークノイズ評価回路
図2 遠端クロストークノイズの立ち上がり時間に対する依存性
図3 遠端クロストークの信号の並行線長に対する依存性
図4 単信号伝送と差動信号伝送との遠端クロストークノイズレベル比較(1)
図5 単信号伝送と差動信号伝送との遠端クロストークノイズレベル比較(2)
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