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ファクトリーオートメーション

MBD/MBSE/デジタルツイン

ファクトリーオートメーション:高精度と高速化を両立させる加工機開発へのシミュレーション活用

ファクトリーオートメーション:高精度と高速化を両立させる加工機開発へのシミュレーション活用の概要

近年、製造業において加工作業の省人化と工程の自動化が急速に進化しており、これに伴って工作機械のFA化が進んでいます。同時に、ロボットとの協働作業が増え、省エネルギー化、作業スピードの向上、そして安定性の確保が求められています。しかし、このような要求に応えるためには、より高度なメカトロニクス技術が必要とされており、その開発と実装には課題が多く存在しています。

サイバネットのFAにおける加工ソリューション

工作機械の高速化に伴い、切削工具やテーブルに生じる振動が重要な課題となっています。振動が生じることで、加工精度が低下し、品質の劣化が生じる可能性が高まります。このため、振動問題に適切に対処するために、工作機械の構造および制御システムの見直しを行う必要があります。当社が提供するシミュレーション技術として、フレキシブルマルチボディダイナミクスソルバーと制御システムを連携したメカトロニクス解析、解析モデルの低次元化をはかるROM技術、振動特性を評価する構造解析をご紹介します。

特徴

実稼働下での振動特性評価

構造と機構を連成したフレキシブルマルチボディダイナミクスソルバー(Ansys Motion)により、現実的な計算時間のもと加工機の動的挙動を評価することが可能です。さらにMATLAB/Simulinkとの連携により、機械的な振動特性と制御性能を同時にシミュレーションすることで、より現実に近い挙動の検証を効率よく行えます。

ROM技術を活用したデジタルツインモデリング

加工機のプロセス中にリアルタイム解析を実施するには計算時間の大幅な短縮が必要となります。そこで、有限要素モデルを状態空間モデルに変換することで低次元化をはかり、デジタルツインのモデリングに活用します。

ワークを対象とした高度な構造解析

プレス加工など非線形性の強い高度な構造解析には陽解法動解析が適しています。一方、ワーク切削時に生じる工具のびびり振動などは陰解法動解析が適しています。Ansys構造解析プロダクトは陰解法と陽解法の両方を広くカバーしています。

解析事例

【三菱電機株式会社様事例】
加工機の動的挙動解析(Motion-MatlabSimulink連携)

工作機械、産業用ロボットなどのメカトロニクス製品の開発では、目標の性能を満たす装置を短期間で設計する手法が求められています。従来、工作機械の代表的な性能である加工精度に対し、機械の変形や振動、摩擦が与える影響を予測することは困難でした。

そのため、試作機を製作した後、部分的な改良と制御調整により性能の作り込みを行っており、装置全体の最適化に長い期間を要していました。
三菱電機様では、「剛体運動と弾性体変形を同時に評価できるAnsys Motionの機構モデル」と「MATLAB/Simulinkの制御モデル」を連成したシミュレーションによる工作機械の性能予測と、制御パラメータの最適化を行っています

工作機械の熱変位シミュレーションの高速化

工作機械の熱変位シミュレーションを高速化した事例をご紹介します。
Ansys MechanicalのアドオンツールCADFEM Ansys Extensions Model Reduction inside Ansys(MRiA)を利用した例です。過渡伝熱解析を、3Dシミュレーションを実行することなく、Ansys MechanicalのGUI上で境界条件の設定のみ行うことで、線形1Dモデルに変換(ROM化)することが可能です。

工作機械におけるびびり振動を予測する振動解析

切削加工において刃先や非削材が振動するびびり振動が発生すると加工面品位の悪化だけでなく、 工具や機械の破損などの悪影響が生じます。びびり振動には強制びびりと再生びびりがありますが、それらの原因を考察するには機械の動剛性を知ることが重要です。 この事例ではマシニングセンタにおけるモーダル解析と周波数応答解析を実施し、動剛性の把握と主軸高さの違いによる変化を予測します。

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