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構造解析

基礎からの粘弾性セミナー 2023

初心者でも理解ができるようにわかりやすく解説を行います。

本セミナーは、Ansys等の有限要素法による解析ソフトを用いて、高分子材料のような固体の粘弾性解析を行う解析技術者を対象にしています。粘弾性に関する基礎的な解析理論や物性値の計測に関する知識、そして実際の有限要素法による解析手順に関して、初心者でも理解ができるようにわかりやすく解説を行います。本セミナーでは、線形粘弾性(微小ひずみ)の基礎理論から、高分子材料の粘弾性解析に関する材料特性を評価するための実験方法、Ansysに入力する必要がある粘弾性材料定数の算出方法、そして実際にAnsysを用いた粘弾性解析の手順やトラブルシューティング等のノウハウについて、例題を用いながら説明します。

対象
製品未利用ユーザー向け
種類
CAE技術トレーニング
受講料
有料

日程・お申し込み

参加ご希望の日程をクリックしてください。申し込みフォームが表示されます。

開催概要

開催会場

対面及びオンライン

開催時間

2023年11月10日(金)9:30~17:00

定員数

対面15名、オンライン5名

対象

・高分子材料のような固体の粘弾性解析について、基礎から学びたい方および基礎研究、製品開発のため解析・設計業務をされている技術者
・有限要素法による固体の粘弾性解析に必要な知識を学びたい方
・プラスチックや各種の電子材料など粘弾性材料を扱う計測部門の方や解析部門の方

受講料

56,000円(税込) 
※本セミナーは、「EDURUNS Standardユーザー特典」及び、「Ansys技術セミナー受講券」、「メカニカルCAE定期講座年間パッケージ受講券」の適用対象外です。

講師

日本大学生産工学部 平山紀夫教授
サイバネットシステム(株):柚木

視聴に必要なシステム要件

こちらをご覧ください

セミナー詳細

高分子材料に代表されるような新素材の分野で、「粘弾性」が正面から取り上げられるようになったのは、それほど昔のことではありません。しかし「高分子材料の粘弾性」に関する知識、またFEM解析のノウハウは、物理・化学などの理学者、化学工学、機械工学、土木工学などのエンジニアにも、また生物学者、医学者の分野にまで広くにわたり必要性の高いものになっています。 
樹脂とゴムを中心とした高分子材料については、「材料を制するものは技術を制する」と言われるように、現在各企業において激しい開発競争が行われています。当社は高分子材料を用いた構造または部品設計に関わっている技術者の方々向けに、粘弾性の基礎知識から、Ansysを用いての高分子材料のFEM解析手法等を紹介すべく、この特別セミナーを企画いたしました。皆様の技術レベルアップ、開発期間の短縮及び製品品質の向上に少しでもお役に立てていただければと思います。

セミナーの午前の部では、実験で求めた粘弾性の計測データをどのようにして有限要素法による数値解析の入力データに変換すればよいのか?そして、その際にどのようなことに留意してデータのフィッティングをすればよいのかを、実際の計測データを使用して分かり易く説明します。また、Excelによる粘弾性現象のシミュレーションを使用して受講者が粘弾性挙動やその定式化を理解しやすいように工夫しています。
そして、セミナーの午後の部では、動的粘弾性測定装置(DMA)で計測したプラスチックの粘弾性データのフィッティングから、Ansysに入力する必要がある粘弾性材料定数を算出して、様々な粘弾性解析の実行する手順について実習形式で演習し、解析に必要となるノウハウの詳細な解説を行います。

また、今回のセミナーでは、皆様の業務に直接お役に立てていただけるように講義で使用しました複数の例題の解析入力データやExcelによる粘弾性現象のシミュレーションプログラムを参加者全員に配布いたします。
皆様のご参加を心よりお待ちしています。

アジェンダ

午前 理論編

1. 高分子材料について
1.1 時間-温度換算則とシフトファクターの温度依存性
1.2 マスターカーブの作成方法
1.3 粘弾性モデル(フォークト要素とマクスウェル要素)
1.4 一般化マクスウェルモデルと粘弾性構成則
1.5 単軸のデータから多軸場への変換

2. 試験方法とデータ分析
2.1 各種粘弾性試験方法と試験規格
2.2 動的粘弾性試験データの測定方法と測定例
2.3 クリープ試験データの測定方法と測定例
2.4 各試験定数(粘弾性特性定数)の相互変換
2.5 動的粘弾性試験の測定データから一般化マクスウェルモデル定数への変換
(1) シフトファクターの算出
(2) プロニー級数展開

3.  Excelによる動的粘弾性データの解析
3.1 Excelによる一般化マクスウェルモデル定数の算出
3.2 Excelによるマスターカーブの自動作成
3.3 各種粘弾性挙動(動的粘弾性,応力緩和,クリープ現象)のシミュレーション
3.4 FEM解析との比較(単軸応力状態と多軸応力状態の比較)

午後 実践編

4. Ansysで粘弾性解析を実施するために必要な知識
4.1 粘弾性解析の分類と解析例
4.2 粘弾性材料の定義
4.2.1 Prony級数(時間依存性の定義)
4.2.2 複素弾性率(周波数依存性の定義)
4.2.3 シフト関数(温度依存性の定義)
4.3 粘弾性解析設定

5. Ansysによる粘弾性解析の実習
5.1 実習例題1 動的粘弾性試験の検証解析
<実習の目的>
曲げモードによる動的粘弾性試験では一般的にポアソン比を一定と仮定するが、FEMによる解析では体積弾性率を一定と仮定して解析を実施することが多い。本例題では、動的粘弾性試験を模擬した解析を両仮定の下で実施してその違いを確認する。また本例題を通じで周波数応答解析の実施手順を確認する。

5.2 実習例題2 樹脂の静的粘弾性解析
<実習の目的>
動的粘弾性試験で計測した粘弾性データを使用して、応力緩和現象とクリープ現象が表現できることを学ぶ。
さらに、Ansysによる時間領域での粘弾性解析手順と必要となる手順について学ぶ。

5.3 実習例題3 過渡応答解析による各種プラスチック材料の振動減衰特性の評価
<実習の目的>
動的粘弾性試験で得た粘弾性特性を定義して,過渡応答解析を実施する手順を確認する。この解析例題を通して、粘弾性特性によりプラスチックの材料減衰(減衰比)が算出できることを確認する。

5.4 実習例題4 樹脂のプレス解析
<実習の目的>
樹脂レンズの圧縮成形を題材として、樹脂材料の粘弾性と金型からの熱伝導を考慮した解析手順について実施する。
材料特性としてプロニー級数およびシフトファクターを入力して、2種類の温度によるプレス成形を実施し、粘弾性である樹脂の温度依存性が成形性に及ぼす影響に関して検証する。

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