PlanetsⅩ
機能紹介
プリ・ポスト処理
- ジオメトリ修正&CAD I/F
プラグイン:Pro/ENGINEER、SolidWorks、NX、Autodesk Inventorなど
リーダー:IGES、STEP、Parasolid、ACIS(SAT)など - メッシュ形状読み書き(有限要素モデラー)
- メッシュ生成(3Dオート)
- レポート表示、グラフ表示、AVI機能
解析機能
- 充填/保圧/冷却解析
- そり解析
- 構造連成解析
- ランナーバランス解析
- 金型冷却解析
- ■繊維配向解析
- ■熱硬化反応解析
- ■射出圧縮/プレス成形解析
- ■光学性能解析「AURORA」(オーロラ)
- ■流動残留応力解析「RELX」(リラックス)
■ オプション機能になります。
充填/保圧/冷却解析

充填開始から離型までの金型内の樹脂の熱流動挙動を計算します。
ユーザは以下に示す解析結果から成形性について評価できます。
主な解析検討項目
- ウェルドラインの位置
- 最終充填位置
- ランナー/ゲートバランス
- ヘジテーションの可能性
- ショートショットの可能性
主な出力項目
- フローパターン
- 体積占有率分布
- 圧力分布
- 温度分布
- 流速分布
- 体積収縮率分布
- 粘度分布
- せん断速度分布
- せん断応力分布
- ウェルドライン表示
- エアートラップ表示
そり解析・荷重変形解析
Ansys Workbenchの静的構造解析ソルバーとの連携解析により、応力緩和解析(非線形そり解析)、 金型内そり変形解析、金型構造変形解析などが可能です。
樹脂の種類に応じて初期ひずみ、温度荷重を適宜考慮したそり解析が実施できます。また、そり変形を考慮した製品使用段階での変形・応力の評価が可能です。ユーザはこれらの検討を通して、製品設計・金型設計を実施できます。
主な出力項目
- そり変形量分布
- 荷重変形量分布

構造連携解析
Ansys Workbenchの静的構造解析ソルバーとの連携解析により、応力緩和解析(非線形そり解析)、 金型内そり変形解析、金型構造変形解析などが可能です。
応力緩和計算

ランナーバランス解析
スプルー/ランナー/ゲートの3Dジオメトリが容易に作成できる機能です。
Ansys DesignModelerを使用した場合、ウィザード形式に従い操作するだけで、より簡単に形状を変更することができます。また 自動マルチボディ化によって、その後のメッシュ作成もスムーズに行えます。

金型冷却解析
射出成形解析の前段として、Ansys Workbenchの過渡伝熱解析ソルバーを用いた金型冷却解析が可能です。
当解析を行うことで、実際の成形サイクルを反映させた金型温度での射出成形解析を行うことができます。

金型の形状や材質、冷却管の配置や温度、樹脂の温度や注入時間といった各種条件を入力することで、キャビティ周りの金型表面の温度分布を詳細に求めることができます。求められた温度分布は続く射出成形解析の境界条件として用いることができ、金型の温度分布が成形品に与える影響を評価することができます。
過渡伝熱解析はAnsys Workbenchの標準機能ですが、PlanetsⅩをインストールすることで金型冷却解析のための専用ウィザード画面が表示されるようになり、各種の条件を少ない操作で分かりやすく設定することが可能です。
繊維配向解析
充填過程の熱流動現象によって形成される強化繊維の配向挙動を計算し、配向方向と配向率を求めます。配向の結果によって変化するヤング率や線膨張係数は、そり解析においても反映されます。

熱硬化反応解析
熱硬化性樹脂の充填や保圧冷却過程における硬化反応を計算します。熱硬化反応に伴う発熱や粘度上昇、更には硬化収縮を考慮した熱流動解析が可能です。

射出圧縮/プレス成形解析
金型を移動させることで樹脂を圧縮・充填する、射出圧縮/プレス成形手法の過程を解析します。
一般的に射出圧縮/プレス成形は射出成形に対し成形圧力を低く抑えられるため、成形性の向上が期待できます。
解析結果は成形に要する圧力予測や、用いる樹脂の選択などに役立てることができ、期待される成形性を得られるかを検討することができます。

光学性能評価解析プログラム「AURORA」(オーロラ)
プラスチック光学素子の性能を予測する解析機能が追加されました。
樹脂流動解析ならびにそり解析の結果を元に、複屈折・光路差・屈折率といった光学素子として重要な特性を算出することが可能です。これによりプラスチックレンズなどの製品設計・金型設計・成形条件の検討を一貫して行うことができ、製品の品質向上・生産性向上・コスト低減に大きく寄与します。

光学性能評価解析時の基本システム構成
樹脂流動解析の体積収縮率、およびそり解析の各種結果(応力、歪みなど)を元に、プラスチック光学素子の特性を評価します。各解析システム間の必要データの受け渡しは全て自動で行われるため、流動解析から光学性能評価まで、一貫してシームレスな操作が可能です。
MechanicalウィンドウにはAURORAの設定のための専用メニューが独立したアイコンとして表示されており、迷うことなく操作を行うことができます。

流動残留応力解析プログラム「RELX」(リラックス)
溶融樹脂内に生じる流動応力の緩和過程をレオノフの粘弾性モデルを用いてシミュレートし、離型時の分子配向状態に対応する残留応力・ひずみ・複屈折率を計算するプログラムです。
この残留応力は成形品の強度低下・割れ・成形後の変形・機械物性の異方性などに関わります。また複屈折率は、光学製品の性能を左右する重要な評価項目となります。
解析設定の詳細ビューに流動残留応力解析On/Offのスイッチが追加されました。Onとすると、評価に必要な各種条件を入力できます。
[結果]ブランチのコンテキストツールバーに、新たに流動残留応力解析用の結果項目が追加されました。

その他機能
※1. 別途Ansys DesignModelerが必要となります。
ウェルドライン表示

樹脂界面同士がお互いに会合した場合に出来る会合角(ウェルドアングル)を表示します。こうしたウェルドラインは、一般に樹脂の剛性を弱めますので、成形不良対策としてご利用できます。
エアートラップ表示
樹脂流動中に起こるエアーの巻き込み箇所を自動検出し表示します。
トラップされたエアーの分離や融合も考慮しながら、エアー体積・圧力を計算します。成形不良対策としてご利用いただけます。
ただし、広い意味での”ボイド”と表現できますが、ヒケの原因となる真空ボイドや樹脂内部から発生した気泡は除外されます。

ランナー作成ウィザード機能
製品部のみのジオメトリデータに対して最低限の操作でソリッドのランナー形状を追加できる機能です。各ゲートの位置、大きさは任意に指定でき、作成後の部分的な修正も寸法の自動パラメータ化により容易に行えます。

1→2→3ステップのウィザード形式に従い操作するだけで、本格的なランナーを作成できます。
表面張力
表面張力の効果を考慮できるようになりました。
ICパッケージの成形など、表面張力が支配的な現象に必要不可欠です。

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