CAEを学ぶ
有効質量(ゆうこうしつりょう)
英訳:effective mass
有効質量とは、総質量中の当該励振方向からの力で励起された、当該振動モードに影響した有効質量成分を表したものです。
モード重ね合わせ法やスペクトル解析のための抽出モード数の妥当性検討に利用できます。
有効質量が大きな振動モードは、元の系の大きな振動に寄与していると考えられます。
以下はAnsysにおける出力例です。(Y方向の結果を表示しています)
この例では1次モードの有効質量が大きいため、1次モードはY方向に大きく振れるモードであると推察されます。
有効質量比は、有効質量のモデル全質量に対する比です。有効質量比の合計が1.0に近ければ、採用したモード次数で主要な振動モードが概ねカバーされていることがわかります。

i番目のモードに対する有効質量M ei は、以下のように求められます。

固有ベクトルを質量マトリクスで正規化している場合は、以下のようになります。

一般的に使用される単位
- SI単位ではkg(キログラム)
Ansysにおける取扱い
- Ansysでは有効質量はソルバーアウトプットに記載されます。
CAE用語辞典の転載・複製・引用・リンクなどについては、「著作権についてのお願い」をご確認ください。
関連キーワード
関連情報
関連する解析事例
MORE関連する資料ダウンロード
MORE-
シリコンウェハ汚染予測ソリューション
-
~解析精度向上につながる~ 適切な材料特性の選定・取得ソリューション
-
【全記事】CAEのあるものづくり vol.41
ユーザー様インタビュー記事4件のほか、解析事例・製品紹介などの記事を1冊に集約した保存版
-
CMP(化学機械研磨)マクロスラリー 挙動解析ソリューション
回転パッド上のマクロスラリー挙動の解析ソリューション
-
バッテリー電極におけるカレンダ加工時の膜温度の最適化 ~Ansys CFDによるソリューション~
~Ansys CFDによるソリューション~
-
コントローラ&センサのデータ駆動型シミュレーション
~データ駆動によるロボットのモデリングと制御設計~
-
デジタルツインによるシステムシミュレーション
~実稼働環境を事前検証したロボットのセンサー・制御設計~
-
EMCのお悩みありませんか? ~EMCソリューション~