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瞬間線膨張係数(しゅんかんせんぼうちょうけいすう)
英訳:instantaneous coefficients of thermal expansion
瞬間線膨張係数とは、温度の上昇による物体の長さの膨張する割合を示す物性値のひとつで、ひずみ-温度曲線の接線勾配です。
線膨張係数には測定方法により、平均線膨張係数(割線線膨張係数)(以下α se )と、瞬間線膨張係数(以下α in )の2種類の表現方法があります。
前述のとおり、瞬間線膨張係数(α in )はこのひずみ-温度曲線の接線勾配です。
また、平均線膨張係数(α se )は定義温度(T 0 )から評価温度(T n )までのひずみ-温度曲線における平均の勾配です。
α in とα se には以下の関係が成り立ちます。
平均線膨張係数は、定義温度と解析の参照温度が異なる場合に、参照温度を基準として再計算する必要があります。(詳しくは「平均線膨張係数」の項目をご覧ください)
一方、瞬間線膨張係数は定義温度の概念がないため、解析の参照温度に関わらず同じ値となります。
なお、瞬間線膨張係数が温度により変化しないと仮定した場合は、平均線膨張係数と瞬間線膨張係数の値は等しくなります。
ひずみ-温度曲線は以下のようになります。
一般的に使用される単位
- 1/K(毎ケルビン)または1/℃
- 10 -6 /Kが使用されることもあります。
Ansysにおける取扱い
- Ansysでは瞬間線膨張係数は CTEX と略して表記されることがあります。
- 異方性の場合、X方向:CTEX、Y方向:CTEY、Z方向:CTEZとなります。
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