ニュートン流体(にゅーとんりゅうたい)

ニュートン流体（Newtonian fluid）は、流体力学の計算における基礎となる考え方であり、流れのせん断応力（接線応力）が流れのせん断速度（速度勾配、ずり速度）と比例する流体のことを指します。

また、この比例関係を示す理論がニュートンの粘性法則であって、以下の式で示されます。

流体間の抵抗（τ）＝絶対粘度（μ）×せん断速度（du／dy）

すなわちニュートン流体とは、「ニュートンの粘性法則に従う流体」です。逆に、ニュートンの粘性法則に従わない流体のことは「非ニュートン流体」ということになります。

ニュートン流体は、粘度が高いほど、粘性による抵抗力も大きくなります。それは流体に外から力が加わっても粘性係数に変化がなく一定である（安定している）ことを示しています。

ニュートン流体の例としては、空気や水、潤滑油、アルコールなど、低分子の気体や液体がよく挙げられます。ニュートン流体には、外から力を加えた際に元からある粘り気の大きさは変化しないという性質があります。ただし現実の世界に存在する流体は、多くの場合、複雑な混合物であるため、ニュートン流体だけでは現象について詳しく表現できないことがあります。

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