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疲労破壊(ひろうはかい)
英訳:fatigue failure
疲労破壊とは、材料が繰り返し負荷を受けることで亀裂が発生し、その亀裂が徐々に進展して破壊に至る現象のことです。
部品破損の80%弱が疲労に起因しているといわれ、過去に疲労が原因で重大な事故が発生しています。
亀裂は通常、部材表面のわずかな傷や溝などの凹凸や形状の急変などによる応力集中部が起点となって生じることが多いです。
亀裂の発生様式には多くの種類がありますが、最も代表的な様式はすべり変形によるものとされています。
すべり変形を模式的に表したものがこちらの図です。
CAEで疲労破壊を解析するには、目的により様々な手法が採られます。
代表的な例を以下に示します。
1) 疲労解析
疲労寿命や損傷度などを評価する目的で用います。材料物性としてS-N曲線等を入力し、静的構造解析で得られた応力値と照らし合わせて寿命等を評価します。
破壊までに10 4 回以上の反復を要するものを応力寿命疲労(高サイクル疲労)、10 4 回以下の反復で破壊に至るものをひずみ寿命疲労(低サイクル疲労)と呼び、異なる計算方法を用います。
2) 破壊解析
すでに亀裂が存在し、亀裂が進展するかどうかを評価する目的で用います。応力拡大係数、J積分値、エネルギ解放率などの破壊力学パラメータを計算し、材料の破壊靱性と照らし合わせて評価します。
3) 亀裂進展解析
すでに亀裂が存在し、亀裂がどう進展していくかを評価する目的で用います。XFEMやVCCTなどの計算手法があります。破壊解析の一部の手法は、亀裂進展解析にも対応しています。
Ansysにおける取扱い
- Ansysは疲労解析や亀裂解析、亀裂進展解析に対応しています。
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