CAEを学ぶ
非弾性ひずみ(ひだんせいひずみ)
英訳:inelastic strain
非弾性ひずみとは、物体がひずむ際に生じるエネルギーが保存されず、散逸した状態のひずみです。物体に作用していた荷重を除荷すると、弾性ひずみについては蓄積していたエネルギーが解放されて元の形状に戻りますが、非弾性ひずみは元の形状に戻りません。
代表的な非弾性ひずみとして塑性ひずみやクリープひずみが挙げられます。
非弾性ひずみの利用例として、はんだの疲労寿命解析が挙げられます。
はんだの疲労寿命の推定にはManson-Coffin則がよく用いられます。Manson-Coffin則のN f は疲労寿命で、Δε in は非弾性ひずみ増分(累積塑性+累積クリープひずみ)です。一例として、熱サイクル解析を2サイクル行い、2サイクル目の最初と最後の累積非弾性ひずみの差を2Δε in として測定する方法があります。

一般的に使用される単位
- 無次元量のため単位はありませんが、しばしば100を乗じて%で表されます。
Ansysにおける取扱い
- Ansysでは塑性ひずみはEPPL、クリープひずみは EPCR と略して表記されることがあります。
CAE用語辞典の転載・複製・引用・リンクなどについては、「著作権についてのお願い」をご確認ください。
関連キーワード
関連情報
関連する解析事例
MORE関連する資料ダウンロード
MORE-
共振回避だけで終わらせない実レベルの振動解析
~Ansys Mechanicalで実現する高度な製品開発~
-
吸入器内の粒子挙動を可視化する
~薬剤送達効率向上に向けた解析~
-
医薬品バイアルの温度挙動解析
~保管環境の影響把握と品質維持に向けた可視化アプローチ~
-
そのFDTD計算、もっと速くできる!Lumerical+GPUでフォトニクス解析に革命を
-
Ansys TwinAIを用いたFusionモデリングのご紹介
-
構想設計で解析を実行しフロントローディング
~Ansys Discovery Premiumへのアップグレードご提案~
-
振動トラブルを未然に防いで解析を実施するために
~Ansys Mechanical Premiumへのアップグレードご提案~
-
製品の信頼性・寿命向上を実現するために
~Ansys Mechanical Enterpriseへのアップグレードご提案~