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非弾性ひずみ(ひだんせいひずみ)
英訳:inelastic strain
非弾性ひずみとは、物体がひずむ際に生じるエネルギーが保存されず、散逸した状態のひずみです。物体に作用していた荷重を除荷すると、弾性ひずみについては蓄積していたエネルギーが解放されて元の形状に戻りますが、非弾性ひずみは元の形状に戻りません。
代表的な非弾性ひずみとして塑性ひずみやクリープひずみが挙げられます。
非弾性ひずみの利用例として、はんだの疲労寿命解析が挙げられます。
はんだの疲労寿命の推定にはManson-Coffin則がよく用いられます。Manson-Coffin則のN f は疲労寿命で、Δε in は非弾性ひずみ増分(累積塑性+累積クリープひずみ)です。一例として、熱サイクル解析を2サイクル行い、2サイクル目の最初と最後の累積非弾性ひずみの差を2Δε in として測定する方法があります。

一般的に使用される単位
- 無次元量のため単位はありませんが、しばしば100を乗じて%で表されます。
Ansysにおける取扱い
- Ansysでは塑性ひずみはEPPL、クリープひずみは EPCR と略して表記されることがあります。
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