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複合材料(ふくごうざいりょう)
英訳:composite material
複合材料とは、2つ以上の異なる素材を複合させて成り立つ材料のことです。コンポジット(Composite)ともいいます。耐熱性や強度の向上といった材料の性能を高めることが目的で、単独の材料では実現できない特性を実現します。複合材料は、繊維材料を母材(マトリクス)に複合させて構成します。複合させる繊維には炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維などがあります。母材のプラスチックとしては、ポリエステルやエポキシ、フェノールなどが使われます。複合材料は、軽量でありながら強度が高く、耐熱性にも優れる材料が作れるため、金属の代替としてよく検討・採用されます。
複合材料としてよく登場するのがFRP、GFRP、CFRPです。FRPは、Fiber Reinforced Plasticの略であり日本語では「繊維強化プラスチック」と呼びます。GFRPは、Glass-Fiber-Reinforced Plasticsの略で、「G」はガラス繊維のことを示します。すなわち、日本語では「ガラス繊維強化プラスチック」となります。CFRPは、Carbon Fiber Reinforced Plasticsの略で、日本語では「炭素繊維強化プラスチック」です。
なお、単に異種の材料を複合するという意味では合金もそうなのですが、多くの場合で複合材料とは区別されます。
複合材料は設計の自由度が高いため、あらゆる条件に対して実際の材料試験を実施することは非常に難しいのが現状です。有効な解析技術として均質化法を使った数値材料試験を可能とするマルチスケール解析のニーズが高まっています。マルチスケール解析を実現する Ansysのアドオン製品「Multiscale.Sim」については、こちらをご参照ください。
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