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有効質量(ゆうこうしつりょう)
英訳:effective mass
有効質量とは、総質量中の当該励振方向からの力で励起された、当該振動モードに影響した有効質量成分を表したものです。
モード重ね合わせ法やスペクトル解析のための抽出モード数の妥当性検討に利用できます。
有効質量が大きな振動モードは、元の系の大きな振動に寄与していると考えられます。
以下はAnsysにおける出力例です。(Y方向の結果を表示しています)
この例では1次モードの有効質量が大きいため、1次モードはY方向に大きく振れるモードであると推察されます。
有効質量比は、有効質量のモデル全質量に対する比です。有効質量比の合計が1.0に近ければ、採用したモード次数で主要な振動モードが概ねカバーされていることがわかります。

i番目のモードに対する有効質量M ei は、以下のように求められます。

固有ベクトルを質量マトリクスで正規化している場合は、以下のようになります。

一般的に使用される単位
- SI単位ではkg(キログラム)
Ansysにおける取扱い
- Ansysでは有効質量はソルバーアウトプットに記載されます。
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