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構造解析

超音波複合振動溶接機の圧電解析

超音波トランスデューサの構造-電場ダイレクト連成解析


公開日2020年9月
超音波トランスデューサの先端の形状を設計するにあたり、試作品の製作や実験による測定など、多くの費用と時間が必要となります。そこで、Ansysを利用して事前検証することで、検討段階での試作・実験を最小限に抑えることが可能となります。また、実測では難しい駆動時の応力値の測定も解析では容易に行えるため、疲労寿命予測など、検討の幅を広げることも可能です。本解析では、Ansys Workbench Mechanicalを利用して、圧電周波数応答解析を実施します。

目次

  • 目次
  • はじめに
  • 解析の目的・背景
  • 解析手法
  • 解析モデルと解析条件
    • 解析モデルとメッシュ
    • 解析条件
  • 解析結果
  • 使用ソフトウェア

圧電周波数応答解析

超音波トランスデューサはパワーデバイス等の同種、あるいは異種金属間の接合をするためのアプリケーションとして、幅広く利用されています。動作原理は圧電体で超音波振動を発生させ、励振された振動子を接合対象物に押し付けることで接合させます。本解析では、Ansys Workbench Mechanicalを利用して、圧電周波数応答解析を実施します。圧電体によって軸方向に直線振動を発生させますが、先端部分にスリットを入れることで振動子が回転運動するように設計されています。

先端の変位応答

入力周波数による先端の変位振幅および位相情報を取得することができます。この情報からExcel等を使用して軌跡図を描くことも可能です。また、スリットを入れたことによる影響として、先端の回転運動を生じさせている振動モードをアニメーションで確認することができます。実測が困難であった現象を解析で確認することにより、多角的に設計へのフィードバックが可能となります。

先端スリット形状のパターン

試作・実験とは異なり、解析であれば先端のパーツだけを入れ替えて再計算させることは容易です。図のように異なる形状による応答の違いを検証することができ、事前に幅広い設計案を検討することが可能となります。

相当応力分布

実測が難しい応力分布についても、解析では容易に確認することができます。各ポイントで1周期分の結果を取得し、位相内で最大となる応力値でコンター図を描くことも可能です。あらゆる箇所の最大応力値を確認することでき、疲労評価を行う際にも大変有効な結果情報となります。

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