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緩衝材の落下衝突解析

公開日:2020年07月
どのような製品も工場から出荷される際に梱包され、トラック輸送などの物流過程を経て倉庫やエンドユーザーのもとに届けられます。
その途中、荷役作業(貨物の上げ下ろし)などにおいて過って梱包物が落下させられ、製品に衝撃力が加わることで破損や不具合が生じる可能性があります。
このため、予期せぬ落下事故に遭遇した場合でも製品の品質や動作を保証できるよう、落下時の耐久性を予測しながら設計を行うことが重要です。
輸送時における製品の耐久性や信頼性を評価するために、落下衝撃解析が広く行われています。
本事例では、緩衝材に保護された製品の落下解析についてご紹介致します。
その途中、荷役作業(貨物の上げ下ろし)などにおいて過って梱包物が落下させられ、製品に衝撃力が加わることで破損や不具合が生じる可能性があります。
このため、予期せぬ落下事故に遭遇した場合でも製品の品質や動作を保証できるよう、落下時の耐久性を予測しながら設計を行うことが重要です。
輸送時における製品の耐久性や信頼性を評価するために、落下衝撃解析が広く行われています。
本事例では、緩衝材に保護された製品の落下解析についてご紹介致します。
目次
- はじめに
- 解析の目的・背景
- 解析手法
- 解析モデルと解析条件
- 解析モデルとメッシュ
- 解析条件
- 解析結果
- 使用ソフトウェア
緩衝材で保護された液晶モニターの落下解析
本事例では、市販製品をデフォルメした仮想的な液晶モニターを解析モデルとしました。モニターの両端は発泡スチロールのような緩衝材で保護されており、落下時の衝撃を吸収するようになっています。今回は緩衝材の変形挙動を評価対象とするため、モニター本体は剛体としてモデル化しています。緩衝材は発泡スチロールを想定し、LS-DYNAで利用可能な圧搾性発泡材モデル(*MAT_CRUSHABLE_FOAM)を使用しています。モニターは21インチ型を想定した寸法で作成しており、質量が 2 [kg] になるよう密度を設定しています。また、モニターと緩衝材の初期位置は、角から落下することを想定してやや傾けた状態で配置しています。
相当応力のコンター図
シミュレーション開始直後、右側の緩衝材が床面に衝突して変形し、大きな応力が生じていることがわかります。その後、モニターは一旦反発して浮き上がり、今度は左側の緩衝材から落下・衝突します。また、固い緩衝材(左側)の方が柔らかい緩衝材(右側)よりも大きな応力値を示していることがわかります。結果はアニメーションとして確認できますので、変形や応力の分布や大きさを直感的に把握することができます。
モニター本体のY方向の速度と加速度
モニター本体の鉛直方向(Y方向)の速度(左)と加速度(右)のグラフを示します。緩衝材と床面の2回の衝突でモニターが減速していることや、衝突時にどの程度の加速度がモニターにかかるのかがわかります。また、柔らかい緩衝材(オレンジ色)の方が固い緩衝材(青色)に比べて加速度のピーク値が小さくなっており、緩衝性能が高いことがわかります。
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