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レーザー加工の温度分布解析

公開日:2020年06月
レーザー加工のシミュレーションは、その現象(熱伝導-溶融-蒸発)の複雑さから、実現象に近い解析を実施することは非常に難しく、高度な技術が必要となります。 本事例では、簡易的に伝熱解析システムを用いて、レーザー加工による被加工材の温度分布について検討した結果をご紹介します。
目次
- はじめに
- 解析の目的・背景
- 解析手法
- 解析モデルと解析条件
- 解析モデルとメッシュ
- 解析条件
- 解析結果:温度分布
- 使用ソフトウェア
加工途中の過渡伝熱解析
レーザー加工は、高密度のエネルギーを微小領域に照射し、アシストガスや被加工物の蒸発によって溶融物を吹き飛ばします。そのため、製品への熱の影響は比較的小さくなります。しかしながら、レーザー加工で除去された近辺の温度は非常に高温になるため、その後の加工での誤差要因になり得ます。解析では、誤差の要因になる加工途中の熱の広がりが、過渡伝熱解析システムで予測可能であるかどうかを検討します。本事例では、0.5 mmの板の加工を想定し、レーザーの直径200μm、移動速度を50mm/secで移動させ、一般的な1e6W/cm2熱流束を与えて解析を実施しました。
解析結果の温度分布
時間が経つにつれて高温の要素が消え、被加工材が除去されている様子が確認できます。また、それと同時に、加工部付近の熱の伝わりが温度分布で確認できます。本解析手法では、実現象の忠実性は多少低いと考えられるが、レーザー加工による要素の除去を考慮した温度分布シミュレーションがWorkbench Mechanicalの過渡伝熱解析システムで対応可能であることが確認できました。
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