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構造解析

ポテンショメータの連成解析

構造-電気のダイレクト連成解析

2019年9月

ポテンショメータとは、つまみを回転させることで端子間の抵抗値を変化させる電子部品です。回転角度の変化が抵抗値の変化として確認できるため、角度センサとしても使用されます。本解析では、構造解析と電気解析を同時に計算することにより、軸の回転に伴う抵抗値の変化も比較的簡単に解析が可能な点を紹介します。

本解析では、Ansys でダイレクトに連成解析ができる連成場要素(Plane223、Solid226/227)を使用しています。この要素はオプションのキーで表に示す自由度の組み合わせが可能になります。

目次

  • はじめに
  • 解析の目的・背景
  • 解析手法
  • 解析モデルと解析条件
    • 解析モデル
    • 解析条件
  • 解析結果
  • 使用ソフトウェア

ポテンショメータの構造-電気解析

図のように、つまみ(軸)を回転させることにより、導体と抵抗体の接地点が変化する構造をモデル化します。本解析は2回のステップで計算を実施します。最初のステップでは、導体と抵抗体が干渉している箇所を押し戻し、組立時の微小な変形を計算します。その際に、抵抗器の電圧を1[V]に昇圧して固定しています。次のステップでつまみを180°回転させ、導体が摺動して抵抗体の設置箇所が変化していきます。この境界面には摩擦係数を定義しています。

解析結果:抵抗の変化

図のように、接地位置によって電位が変化していることが確認できます。また、電流と角度/抵抗と角度の関係を示す解析結果のグラフから、実際と同様に抵抗の長さが長くなるのと同時に抵抗値が線形に増加していることが確認でき、解析の結果に問題ないことが把握できます。

解析結果:変位および応力結果

構造解析も同時に計算していますので、図のような変形量や応力分布も確認できます。生じた応力等から疲労解析を実施することも可能です。

解析結果:電流密度および発熱量

変形や位置による抵抗の変化や応力状態が正しく計算できれば、超弾性のように大きく変形する物質の形状による電気抵抗の変化や、発熱量を解析で見積もることができます。

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