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構造解析

電動機のノイズおよび振動

2019年9月

電動機のノイズ源は多く、製品の知覚品質に直接影響します。1 つのノイズ源がなくなると、ほかのノイズ源がますます重要になります。良好な音特性を持つ高性能な電動機の設計は、モーターの磁場設計と、ハウジングやサポートの構造/音響設計の両方にかかわる総体的な工学的手法を必要とします。この設計プロセスは、ノイズ目標の達成に向けた、モーターとハウジングのパラメータの同時最適化を含むシミュレーションによって解析できます。

電動機のノイズ源

電動機のノイズ源には、構造的 (ギアスリップ、軸受、またはその他の接触する移動面)、空力音響的、荷重誘発型、または電磁的なものがあります。これらの物理的メカニズムはそれぞれ、物理系の構造振動を通して相互作用を起こし、フィードバックされるため、有意な形でノイズ源を分けることが困難になります。多くの構造振動は、支持の追加やシステムの減衰により低減できますが、コスト、サイズ、重量の上昇が伴います。設計上の制約がある中で高性能なシステムを目指すには、振動や、その後に生じるノイズを低減させながら、必要な性能を生み出すための構造およびシステムの設計が必要です。これは、Ansysシミュレーションプラットフォーム内で、すべて同時に最適化することができます。

解析ワークフロー

Ansys MaxwellおよびAnsys Mechanicalを使用して、モーターのノイズ、振動およびハーシュネス (NVH) を正確にシミュレーションします。入力する力は、モーターのステータの歯や構造ギア歯面についての時刻歴応答解析データから計算されます。構造システムの物理的応答は、いくつかの方法で実施され (静的初期応力、モーダル自由応答、周波数応答の強制応答など)、最終的に強制周波数応答が行われます。最適化プロセスは、Ansys Workbench内の解析モデルで定義されたパラメータによって簡易化されます。Workbenchは、異なるソルバー間でのデータの引き渡し、各ソルバーのパラメータ更新、Ansys optiSLangなどの最適化ユーティリティへの接続を簡単にする解析プラットフォームです。

音響特性の予測

現在、強制周波数応答解析データを使った音響特性の予測方法には「音響領域を直接解析する方法」と「等価放射パワー (ERP) の評価による方法」の2つがあります。音響解析は、空気の音響解析に対して構造の表面速度を連続的にマッピングすることで、効率的に実施することができます。ERP計算は、構造の表面速度のみに基づく近似的なものであり、その表面速度のみに基づく放射ノイズを表します。図は、速度および振動数に対する等価放射パワー (ERP) を示すERPウォーターフォール図を示しています。

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