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金属3Dプリンターのお悩み解決!~よくある造形課題とその対処方法ご紹介~

2019年3月
昨今、国内でも金属3Dプリンターの導入が益々加速してきていますが、利用する上ではまだまだ課題が存在します。例えば「造形品質に関する課題」「コストに関する課題」「造形速度に関する課題」「材料やその他の課題」、などがあります。本資料ではその課題のうちユーザー側が対処できる「造形品質の課題」に着目して、その課題解決手法をご紹介しています。
目次
- 課題の種類
- 今すぐに取り組める造形課題に対する対処方法分類
- 熱に起因する課題に対する解決方法
- 構造に起因する課題に対する解決方法
- シミュレーションによる課題解決方法
造形品質の課題
金属3Dプリンターの課題のうち、金属3Dプリンターの利用者側がコントロールできる課題は「造形品質に関する課題」です。造形品質に関する課題を解決する上でまず重要なのは、造形不具合に対してどの要因が影響を及ぼしているのかを把握することです。大きく「熱に起因する課題」と、「構造に起因する課題」に分類しました。列挙した要因に対してそれぞれの解決手段を提案いたします。

熱に起因する課題
熱に起因する課題は「反りや残留応力」と「メルトプールによるボイドの発生」の影響を受けます。金属プリンターによる造形は、必ず入熱を行うために、熱歪み、熱変形といった問題に直面します。また、ベースプレートから造形物を取り外す際に残留応力が生じる場合があります。さらに、メルトプールはレーザー照射時に金属粉末が溶けて液体状になる部分を指しますが、メルトプールが適切な形状になっていないとボイドの発生を引き起こす場合があります。図は、最適なレーザースキャンパターンと速度を検証するためにいくつかの実験・測定を実施して見つけた最適なエリア(三角形の内側)を示していますが、このような測定には試験装置や測定装置のほか、ノウハウが必要になります。

構造に起因する課題

サポート材の位置や形状による造形物に与える影響や、造形時のブレードの欠損による造形物に与える影響などいくつか構造による造形不具合が発生する場合があります。サポート材の設計においてはいくつかの指針がありますが、これら指針は最適なサポート材設計を100%保証するものではありません。金属プリンターは設計自由度が高いため、様々な形状が生み出されます。そのため、指針だけでは最適なサポート材形状や配置が判断できない場合が出てきます。
シミュレーションによる課題解決方法
上述の熱および構造に起因する課題は、シミュレーションツールを活用することでより早く効率的に課題解決することが可能です。Ansysの金属プリンター専用シミュレーションツールAnsys AdditivePrint/Suiteによる課題解決方法をご紹介いたします。トライアンドエラー回数を軽減し、コンター図で変形や応力など可視的に確認し、意思決定の判断に活用することが可能です。また、トポロジー最適化やラティス構造モデリングも可能です。

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