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SMART 破壊
2019年1月
SMARTシミュレーションは、製品設計における亀裂開始、進展、および破壊の重要な問題を解析するように設計されています。各イタレーションの後に亀裂先端周囲をリメッシングすることで、計算能力を、最も必要とされている部分に集中させることができ、SMARTシミュレーションを高速化し、大型プロジェクトへのスケールアップが容易になります。メッシングにUMMを使用すると、コストの高いプリプロセス時間が排除され、時間のかかる六面体メッシュと同じ精度を持つ四面体メッシュが作成されます。
目次
- 破壊解析パラメータおよび手法
- 亀裂シミュレーション手法
- UMMを使用したAnsys SMART亀裂進展の紹介
- Ansys SMARTシミュレーションのセットアップと実行
- まとめ
SMART(亀裂進展リメッシングテクノロジ)
Ansys Mechanicalの新しいSMART (Separating Morphing and Adaptive RemeshingTechnology、分離、モーフィング、アダプティブ、リメッシングテクノロジ)は、亀裂進展による亀裂ジオメトリの変化に応じて、解析ステップごとにメッシュが自動更新されます。また、イタレーションごとのリメッシングが亀裂先端周囲の小さい領域に限定されているため、大型プロジェクトへのスケールアップが可能です。SMARTの大きな利点は、Mechanicalにすでに組み込まれている標準要素を使用でき、新しい要素の開発が必要ないということです。SMARTシミュレーションのセットアップは、数回クリックするだけで完了できます。
UMM(非構造メッシュ手法)
SMARTは、UMM (Unstructured MeshMethod、非構造メッシュ手法)プロセスに依存しています。UMMでは、四面体要素でのリメッシングが、シミュレーションプロセスのイタレーションごとに亀裂先端周囲の重要な領域で自動的に実行されます。UMMが導入される前は、理想的な半楕円亀裂の場合であっても、エンジニアがその長軸および短軸に沿って亀裂前縁位置を定義する必要がありました。現在は、UMMによって、現実の適用例で一般的に見られる任意亀裂を処理できます。
ポンプ筐体内の面亀裂シミュレーション
ポンプ筐体内の面亀裂シミュレーションのセットアップと実行方法をご紹介します。このポンプ筐体の内側の面で、加工または出張修理の際に残された楕円形/半円形の面亀裂が発見されました。亀裂がどのような荷重条件でどのようなサイズに伝播するのかを見極め、エンジニアから現場要員に対して特定の亀裂サイズでその部品を取り替えるように通知できるようにする必要があります。以前は、エンジニアリングシミュレーションとこのようなレポートを可能にするためには数週間を要しました。しかし、AnsysWorkbenchを使用すると、現在のAnsys破壊力学機能により、同じレポートをほんの数時間で作成できます。