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〜“作らずに創る”を支えたCAE普及活動に、サイバネットの学習教材とANSYSソフトウェアが貢献〜

株式会社 リコー 様

CAEのあるものづくり Vol.29|公開日:2019年3月

今回のインタビューでは、株式会社リコー 様にご協力いただきました。

オフィス向け画像機器を中心とした製品・サービス、プロダクションプリンティング、産業用製品、デジタルカメラ事業を中心に、全世界で活躍されているグローバル企業、リコー様。

1936年の創業以来、「人を愛し、国を愛し、勤めを愛す」という創業の精神(三愛精神)を基盤とした企業理念のもと、「世の中の役に立つ新しい価値を生み出し、提供しつづけることで、人々の生活の質の向上と持続可能な社会づくりに積極的に貢献する」ことを使命とし、日本のものづくりをけん引されてきました。

近年では「光学」「画像処理」「プリンティング技術」といった独自の強みを活かして、3Dプリンタや省資源、創エネ、省エネにつながる事業を創出する「エコソリューション事業」、そしてヘルスケア部門など、新しい領域へも挑戦されています。

また、2002年には独自の製品開発コンセプト、「作らずに創る」が提唱され、デジタルツールを駆使した先進的な取り組みが大いに注目されました。今では、CAEは製品開発現場に広く浸透し、新しい課題に取り組まれています。今回は、リコー様において、普及推進の中核を担ってこられた方々を訪問し、今までの歩みと展望についてお伺いしました。

(以降、お客様の敬称は省略させていただきます)

目次
  1. シミュレーション技術開発の中核を担う専任組織
  2. ANSYSの圧電解析が好評で解析依頼が急増。設計者向けCAE展開もスタート
  3. eラーニング教材と、APDLによる自動ツールがCAE普及を加速
  4. 目指すは、シミュレーションによる歩留まり改善

シミュレーション技術開発の中核を担う専任組織

- 皆様のご担当業務をお聞かせください。

尾方 - 木名瀬と私は、未来技術研究所という部署に所属しており、シミュレーションを活用し、開発期間の短縮や試作回数の削減、コスト低減などを目指して活動しております。

具体的な業務内容は徐々に変わってきています。昔は、他部門からの依頼を受けてシミュレーションを行うのが主な活動でした。しかし現在では、かなりの部分を現場の設計者が解析するようになり、我々はどちらかというと、設計者が解析するにあたっての技術支援がメインになっています。

木名瀬 - もう一つの我々のミッションは、新しいシミュレーション技術の開発です。例えば、当社では長年培ってきた圧電式インクジェット技術を、様々な技術に展開していますが、複雑な現象を扱うことになりますので、今まで以上に踏み込んだ評価が必要になります。ANSYSの機能をどのように使えば、そうした問題を精度よく、効率的に評価できるか、日々研究を重ねています。

そのほか、計算の高速化手法もテーマです。いわゆる1Dシミュレーションなのですが、1Dでは、従来解けなかった現象をモデル化したいときに、まずは現象のメカニズムを解明するためにANSYSを使ったりしています。

中原 - 私は長年購買を担当してきました。ソフトウェア自体を使うことはありませんが、できるかぎり理想的な開発環境を現場に提供できるよう、開発現場と密にコミュニケーションを取りながら活動しています。

ANSYSの圧電解析が好評で解析依頼が急増。設計者向けCAE展開もスタート

- 御社の製品開発のコンセプト「作らずに創る」活動はとても有名ですね。皆様の活動は、まさにその中核と言えると思いますが、今までの10数年の普及の歩みについてお聞かせください。

尾方 - 作らずに創る、とは「作らない部分を増やす」「作るならロバスト性の高いものを創る」「ものを創らずに検証する」「創り手を強化する」「設計資産を創り活用する」の5軸から構成される製品開発の基礎戦略で、2002年に提唱されました(図1)。
(詳細:https://jp.ricoh.com/technology/rd/manufacture.html

図1 「作らずに創る」を実現するための5軸
図1 「作らずに創る」を実現するための5軸
2014年8月22日開催 サイバネットシステム主催「CAEユニバーシティ 特別公開フォーラム 2014」
 株式会社リコー様ご講演資料より

これに伴い、設計者向けのCAEであるANSYSDesignSpaceが大量に導入され、設計者向へのCAE展開が始まりました。
一方、私自身は、もっと前からANSYSを利用していました。当時は利用者が少なく、解析依頼もわずかで、とにかくシミュレーションのメリットを理解してもらうのが第一の課題でした。その後2000年に圧電式インクジェットの部署に移動になり、インクジェットに関する様々な解析を行うようになりました。最初のうちは、シミュレーションはあまり注目されていませんでしたが、開発でトラブルが起きるたびに解析し、原因分析や改善案などを提案していたところ、結果が実際とよく合っていることが評判になり、どんどん信頼度が上がっていきました。

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