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Ansys Discovery Live 19.2 アップデート情報
CAEのあるものづくり Vol.29 講演資料|公開日:2018年11月
目次
- はじめに
- パラメータスタディ機能の追加
- 新しい境界条件が追加
- 計算機の結果出力
- Verificationマニュアルの追加
- おわりに
はじめに
本物の設計者CAEとして大きな注目を集めているAnsysDiscoveryLiveの最新バージョン19.2が2019年9月にリリースされ、待望のパラメータスタディ機能などが追加されました。本稿では主だった新機能についてご紹介いたします。
パラメータスタディ機能の追加
構造、伝熱、流体の各解析でパラメータスタディが可能になりました。伝熱解析、流体解析では過渡(非定常)解析にも対応しており、設定された計算「終了時間」の値が使用されます。
境界条件や、形状寸法/パターン数などの形状変更条件を入力パラメータとし、計算機機能で設定可能な各種物理量が出力パラメータとなります。結果は表形式での表示のほか、対話的なチャート表示もされます。表形式の結果はcsvファイルに出力可能です。
図1 車体周囲の流体解析パラメータスタディ
図2 ヒートシンクの伝熱解析パラメータスタディ
図3 パラメータスタディの結果
図1は流体解析で境界条件を、図2は伝熱解析で形状条件を入力パラメータとした場合の設定画面です。図3は伝熱解析パラメータスタディの結果です。
新しい境界条件が追加
図4 新しい境界条件(流体解析)
流体解析に「全圧(流入)」「スワール流入」「回転壁」、「対流放射」の境界条件が新たに追加されました(図4)。また伝熱解析の熱流でボディを選択することで「体積発熱」が設定できるようになりました。これらにより、より実現象に即した設定を行えるようになりました。
図5 スワール流入
特に流体解析の「スワール流入」はファンなどを使用した際に発生する旋回流を模擬する場合に有用です。図5のように「角速度(回転数)」および「スピード優先(軸方向の流速)」で定義します。図6_1、6_2はファンによる電子機器の放熱解析事例です。スワール流入を指定した場合…