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Ansys、WAONおよび実測を用いた振動音/流体音のコンサルサービス

Ansys、WAONおよび実測を用いた振動音/流体音のコンサルサービス

CAEのあるものづくり Vol.28|公開日:2018年5月

目次

  1. はじめに
  2. 振動音解析/流体音解析と騒音対策
    1. AnsysおよびWAONを用いた振動音解析/流体音解析
    2. 騒音対策
  3. サイバネットの実測および解析(CAE)を用いた騒音対策ソリューション
  4. 実測とCAEによる騒音対策の例
    1. 騒音対策前モデルの検証
    2. 騒音対策案の検討
    3. 騒音対策後モデルの検証
  5. おわりに

1. はじめに

近年、騒音に対する環境意識の高まりや、各種製品により快適性が求められるようになり、騒音対策や音響解析の需要が非常に高まっております。また昔に比べて高性能の計算機が比較的簡単に手に入るようになったため、有限要素法や境界要素法を用いて、実用的な規模・周波数帯域までの音響解析が手軽にできるようになってきました。騒音対策を行う場合、音源および伝達経路の把握が重要になります。そのため、現象を把握できるような実測および現象に基づいた対策を行うことが必要です。弊社がご提供する測定コンサルティングサービスでは実測を行うとともにCAEを活用し、現象把握の理解を深め、CAEで騒音対策の評価および提案を行います。本稿では測定コンサルティングの事例を交えてご紹介いたします。

2. 振動音解析/流体音解析と騒音対策

2.1 AnsysおよびWAONを用いた振動音解析/流体音解析

図1 音の発生と伝搬、観測
図1 音の発生と伝搬、観測

音とは媒質(空気や水)を伝わる粗密波(圧力波)で、大気圧(静圧)からの変動分が音圧となり、波動として媒質中を伝搬します。音響解析は一般的に音源で生成されたこの圧力波の伝搬を捉えるための解析であり(図1)、音を発生させる音源としては、構造物の振動や流体の運動に起因するものが挙げられます。前者を振動音、後者が流体音になります。実現象を忠実にシミュレーションしようとすると、音源の強度や分布、例えば構造物が振動して音を発している場合、どのくらいの速さでどの部分が振動しているかなどは、別途実験や構造振動解析によって求める必要があります。あるいは流体運動に起因する場合には別途実験や流体解析を行い、音源を求める必要があります。AnsysおよびWAONを用いた場合は、Ansys(MechanicalまたはCFD)で音源となる、振動解析または流体解析を行い、得られた結果を音源として、WAONにて音響解析を行うことができます(図2)。

図2 AnsysおよびWAONを用いた音響解析例(振動音解析および流体音解析)
図2AnsysおよびWAONを用いた音響解析例(振動音解析および流体音解析)

2.2 騒音対策

騒音対策では音源を抑制する工夫をするか、伝達経路で発生音を抑制する必要があります。そのためにはそれらを把握するような実測や解析が重要になります。上記の通り、音源が振動の場合は、音源対策には振動状態を実測で確認するか、振動解析をAnsys Mechanicalを用いて行い、音源を把握する必要があります。音源が流体運動の場合は音源となる流れを実測で把握するか、非定常の流体解析をAnsysCFDで解析し、音源を把握する必要があります。実測を行う場合も解析を行う場合も音源対策に重要なのは音源となる現象を把握することになります。音源対策の例を図3に示します。図3は円柱および矩形の穴がある円柱に流れが当たることで発生する円柱背後の渦が音源となり、発生する音について解析を行った例になります。

図3 流体音の音源対策例
図3 流体音の音源対策例

図3からわかるように円柱に穴をあけることで音源の強度が小さくなっていることがわかります。またそれに伴い遠方での音圧は…

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