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Ansys トポロジー最適化解析機能ご紹介

CAEのあるものづくり Vol.26|公開日:2017年5月
目次
- はじめに
- トポロジー最適化とは?
- トポロジー最適化の解析例
- Ansysのトポロジー最適化機能
- トポロジー最適化解析の手順
- 最適化した形状の活用方法
- トポロジー最適化をご利用いただけるプロダクト
- さいごに
1. はじめに
Ansys 18.0(以降R18.0)が国内リリースされました。本リリースより、トポロジー最適化解析が新たに搭載されました。本稿では、トポロジー最適化の解析例と手順の概略をご紹介いたします。
2. トポロジー最適化とは?
トポロジー最適化解析とは、構造物の位相を設計変数とし、重量やコンプライアンスなどの目標を定め、制約条件に基づき最適解を導く解析のことです。
解析で得られる形状は非常に自由度の高いものとなります。近年の3Dプリンタに代表される付加製造(AdditiveManufacturing)技術の進歩に伴い、形状自由度の高い部品の設計・製造が可能となってきており、トポロジー最適化解析の活用範囲も広がってきています。
3. トポロジー最適化の解析例
3.1 片持ち梁
定番の片持ち梁の解析例です。2次元でモデル化しています。左端を固定し、右下に下向きの荷重を負荷したものです。荷重負荷位置以外を最適化領域とし、質量を保持する割合を30%として解析すると、図のような結果が得られます。

3.2 リンク機構
リンク機構の解析例です。片方の穴を固定、もう片方の穴にモーメントを負荷しています。穴周辺以外の箇所を最適化領域として、質量を保持する割合を15%として解析すると、図のような結果が得られます。

3.3 ブラケット
ブラケットの解析例です。4つの穴を固定し、中央の突き出た部分にモーメントを負荷します。質量を保持する割合を20%として解析すると、図のような結果が得られます。

このようにトポロジー最適化解析では、かなり自由度の高い形状を提案してくれます。
4. Ansysのトポロジー最適化機能
R18.0ではトポロジー最適化解析は静的構造解析とモーダル解析に対応しています。
設定できる制約条件は質量・応力・部材サイズなどです。
また、目的関数はコンプライアンス最小化(剛性最大化)・質量最小化などです。
今後のバージョンアップにより、これらの機能拡充が図られると思われます。
5. トポロジー最適化解析の手順

前述のブラケットの解析例を元に、Ansysでの解析手順をご紹介します。
5.1 解析フローの構築
トポロジー最適化は単独では利用できません。静的構造解析もしくはモーダル解析と紐づけて解析フローを構築します…
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