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CAEツールを活用した浮体式洋上風力発電の開発
日本のものづくりの強みを活かして世界をリードする

CAEのあるものづくり Vol.19|公開日:2013年11月
目次
- はじめに
- 風車の開発
- 浮体の開発
- 係留
- 今後解決すべき課題
- 最後に
はじめに
東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故により、2010年に策定された「エネルギー基本計画」は現在ゼロベースでの見直しが行われていますが、そのアクションプランの1つとして、エネルギーの生産(調達)の多様性確保と自給率の向上を目指すため、現在低水準となっている再生可能エネルギーの大幅な導入拡大が進められています。
ここで主要な再生可能エネルギーとして挙げられている発電手段は、太陽光発電、風力発電、地熱発電、水力発電(別枠)がありますが、再生可能エネルギーの利用比率が高いヨーロッパ諸外国における状況を考慮すると、日本では風力発電の比率が非常に低くなっています。
これは、平野が少ない、遠浅の海が少ないといった日本独特の地形条件により、大規模な陸上ウィンドファームや、ヨーロッパで一般的になっている着床式の大規模洋上ウィンドファームの建設が難しいことが要因として挙げられます。
日本のような環境で風力発電を拡大するために、現在注目されているのが浮体式洋上風力発電ですが、現在まで実証例がほとんどないため、今後検証すべき技術的な課題が数多く残されています。
これらの検証にはスケールモデルを用いた風洞・水槽試験および実機での検証が一般的ですが、コストや時間の制約により、事前にCAEツールを用いた絞り込みを行うことでより多くの検証が可能になります。

本稿では浮体式洋上風力発電開発の課題とその検証に役立つシミュレーションについて紹介します。
浮体式洋上風力発電の課題とシミュレーションによる検証
浮体式洋上風力発電では、方向や速度が常に変化する風を効率的に電気に変換する発電システムの開発だけでなく、アクセスの難しい洋上に複雑な回転機械を設置するため、設備の信頼性や耐久性を高めることも重要な開発ファクタとなります。
また、技術的な課題を単純に解決するだけでなく、コストや環境への負荷をいかに抑えて実現できるかも実用化に向けた課題となっています。

以下に浮体式洋上風力発電システムを風車、浮体、係留の3つの要素に分け、それぞれについての課題と検証方法をご紹介します…
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